概要

液化石油ガス設備士は、家庭用プロパンなどに使用されているLPガスの供給設備・消費設備の設置工事、または変更工事などを行うための国家資格です。この免状の交付を受けるためには、液化石油ガス設備士試験に合格するか、又は液化石油ガス設備士講習の課程を修了しなければなりません。今回はLPガス設備工事の経験1年以上の方が対象とした講習【第二講習】を受講し、筆記試験を受けてきました。

試験時間:【配管理論】9:00~10:30(90分)【法令】11:00~11:50(50分)

受講料:【講習+筆記試験】12,300円 【技能試験】14,300円

受験資格:【試験】誰でも受験できます。【講習+検定試験】対象講習ごとに異なります。下図

合格率:30.1%(筆記35.5% 技能76.0%)令和2年度

 

場所はみなとみらい線 馬車駅より徒歩2分 中小企業共済会館でした。

試験内容

試験方式:筆記試験と技能試験で構成されています。筆記試験は講習の1週間後。実技試験は約2ヶ月後です。
○筆記試験 

・配管理論等(択一式/90分)20問中12問以上
液化石油ガスに関する基礎知識
液化石油ガス設備工事に必要な機械、器具または材料に関する知識
配管理論、配管設計および燃焼理論
液化石油ガス設備工事の施工方法
供給設備および消費設備の検査の方法

・法令(択一式/50分)15問中9問以上
供給設備および消費設備の保安に関する法令および関係法令

・合格基準:満点の60パーセントで合格となります。

対策

液化石油ガス設備士の資格を取得するには、国家試験に合格する方法以外に、液化石油ガス設備士講習を受講して検定試験に合格することでも取得することができます。国家試験は独学でも十分合格可能ですが、試験科目が比較的多く範囲も広いので覚えるだけでも一苦労です。講習を受講するメリットは、試験対策に重要な点を繰り返し、強調して教えてくれる点にあります。筆記試験は法令と配管理論の2科目だけですので、講習でチェックしたポイントと、過去問を繰り返し復習することで比較的通過しやすいようです。私は一ヶ月かけて試験対策を行いました。

 

「テキスト・問題集・液化石油ガス法・補助教材」4点10,300円(税込)受講票や講習と一緒に申込んだテキストには過去の試験問題集もついてきます。資格取得のためには、過去に出題された内容を確認することは重要です。試験問題を解くことは、講習で習った部分をより深めることができます。

試験

なんとか合格ラインには達したかなという感じ照れ。筆記試験の記述は「ひっかけ問題」が頻出するので、出題パターンにも慣れておく必要があります。「配管理論」の試験は20問中12問以上が合格と、8問のミスが許されますので計算問題5題を完璧にしておけば合格は可能です。ですが、問題は「法令」です。こちらは15問中9問以上と問題が少ない上に、覚えることが多岐に渡っていて非常に難しいです。ほとんどの方がこちらで落としてるのではないかと思われます。これから受験を考えてる方は十分に対策をして望んで下さい。

感想

液化石油ガス設備士を取得するには、国家試験を受ける方法と、1年以上の実務を経験してから高圧ガス保安協会が実施する講習会を受講する2種類の方法があります。この試験は学歴や実務経験などの受験資格に制限がありませんが、2次の技能試験では硬質管の加工・接続、器具取り付けなどを含む4科目の試験が行われ、試験に使用する工具・器具や練習用の材料は全て自分で準備する必要があるため、ほとんどの受験者が働きながら試験に挑戦しているのが実状です。1度取得してしまえば、免状の返納や失効などがないこの資格。あなたも現場から始めて実績を積んで、監督業務や管理部門での仕事も視野に入れられる液化石油ガス設備士を目指してみてはいかがでしょうか。