●概要
ロープで労働者の身体を保持し、ビルの外装清掃等を行ういわゆる「ロープ高所作業」については結び目がほどける等により墜落した死亡災害が多発しています。そこで、ロープ高所作業による労働災害を防止するため、同作業の危険防止にかかる規定が新設されるなど労働安全衛生規則の改正が行われ、また、事業者による労働者に対する特別教育が義務付けられました。本コースはロープ高所作業にかかる業務の特別教育を担当するインストラクターを講義と実技を併用して研修し養成するもので、主にビルの外装清掃を中心に行います。今回は東京安全衛生教育センターにお世話になりました。
研修期間:3日間 前日に入所可能(17時~19時)
1日目 8:00~8:40受付 9:10~18:45講習(12:10~13:00/昼食休憩)
2日目 8:30~19:20講習(11:40~12:25/昼食休憩)
3日目 8:30~15:45講習 12:00~12:45/昼食休憩 15:45~16:00閉講式
受講料:79,200円 (テキスト代、消費税含む。) 宿泊は無料
修了証:修了者には修了証を交付し、ロープ高所作業特別教育インストラクターと呼称します。
東京安全衛生教育センターは清瀬駅から歩くと15分、バスだと5分くらい。宿泊荷物もあるのでバスがおすすめです。宿泊部屋にはTVと冷蔵庫が備わってます。
●宿舎内の紹介
部屋からの景色・洗面所・洗濯機・乾燥機・大浴場・廊下・食堂
●カリキュラム
1.安全管理の概論(インストラクターの役割、心構えを含む)
2.関係法令
3.ロープ高所作業に関する知識
4.ロープ高所作業で使用するメインロープ等用具に関する知識及び保守・点検
5.ロープ高所作業における墜落防止措置
6.実技:作業方法、用具の点検
7.災害事例研究(討議を含む)
8.教育の方法・指導案の作成要領
9.指導案作成
10.役割演技(発表)
平成28年1月から施行されている改正労働安全衛生規則では、平成28年7月1日以降に作業に従事する方々には、「ロープ高所作業の業務」に関する特別教育を修了することが義務付けられました。 足場を使えないときに、ロープにぶら下がりながら高所作業を行う場合には、あらかじめ、この教育を受けておく必要があります。
ロープ高所作業とは:高さが2m以上の作業床を設けることが困難なところで、いわゆるブランコなどの昇降器具(作業箇所の上方にある支持物にロープを緊結してつり下げ、このロープに労働者の身体を保持するための器具(身体保持器具)を取り付けたもので、労働者自らの操作により昇降するもの)によって身体を保持しつつ行う作業。
●感想
街中を歩いている際に高いビルの屋上から吊るされたロープで体を支え、窓の清掃作業や壁面の補修作業を行っている人の姿を目にしたことはあるでしょうか。この作業方法は一般的に「ロープ高所作業」「ブランコ作業」などと呼ばれ、命綱ともいえるロープを巧みに操ることにより、足場を組めないあらゆる難所・高所にアクセスして作業を行う専門技術のことを指します。平成28年7月に作業に従事する方々には、「ロープ高所作業の業務」に関する特別教育を修了することが義務付けられました。 清掃業、ビルメンテナンスといったシーンに限らず、今日では救命やダム点検をはじめ、岩壁・自然斜面・法面・構造物といったさまざまなシーンで活躍されてる作業員の命にかかわる墜落事故から身を守るため、講師養成講座で正しい知識を習得してみてはいかがでしょうか。