概要

火薬類を用いる発破の作業には、せん孔、装てん、結線、点火及び後処理等の業務がありますが、これらについては大きな危険が伴うため、国の定めた資格者があたることとされています。発破技士は、これらを含めた発破業務に直接携わる技術者として土木工事、採石現場などで活躍しています。 私は公益財団法人 安全衛生技術試験協会関東安全衛生技術センターで受験してきました。

受験料: 8,800円  

受験資格:不要。ただし、本人確認証明書の添付が必要です。

問題数:20問/2時間(科目免除者は1時間) 

合格基準:各科目ごと最低4割、全体で6割(20問中12問)以上の正解率であること。

合格率:60.2%(2022年)

試験期間:各地域、年1~2回開催されます

※発破(はっぱ)とは、爆薬を仕掛けて岩石などを爆破すること。また、その爆薬の事です。

試験内容

20問/2時間(科目免除者は1時間) 
① 発破の方法(10問)
② 火薬類の知識(5問)
③ 火薬類の取り扱い(5問)

対策

発破技士は本来専門性が高い分野の資格であるため非常に難しい分野ではあるのですが、残念ながら発破技士関連のテキストは非常に少なく、ネットで検索してもあまり見つかりません。この試験に登場する問題はパターン化されていますので、過去の頻出問題を繰り返し解けるようになるまで勉強すれば、合格点はとれると思います。TAKARAlicenseが出版する「過去問題集と解答解説集」には直近のものから過去10回分の問題が載っていますのでおすすめです。私は1ヶ月ほど毎日勉強して受験に臨みました。

 

←はTAKARAlicense「発破技士 過去問題・解答解説集」(4.400円)→過去問題に出てくる用語はすべてこの本で説明されています。中央労働災害防止協会「新・発破技士テキスト」(1.750円)

結果

なんとか1回で合格!他の多くのサイトの方々が記載されてる通り、私の時も過去問と同じだったり、似たような問題が出てました。確実に正解できるように、過去問演習に勉強時間を費やしましょう。試験に合格した人で実務経験がない人は、全国火薬類保安協会が主催する講習を修了することで免状を申請できます。講習会の日時と場所については、全国火薬類保安協会HPの「各種講習会日程」のページで調べておきましょう。

 

出題範囲は意外と広く暗記項目も多いため、しっかり勉強して挑むことが合格への近道です。

まとめ

発破技士とは、土木工事現場や採石現場で爆発物を取り扱い、山などを切り崩すなど、発破業務全般を行う爆発物のプロフェッショナルです。具体的には火薬の装填、点火、後処理等や、不発の際の残薬点検や処理も任務となります。そのため、発破技士は建物の立地状況や、岩石の固さなどさまざまな条件を考慮し、周囲に影響が及ばないダイナマイトの容量を算出するなど、仕事は危険と隣り合わせであり責任が大きく伴います。それ故に難しい現場でも的確に処理できる発破技士はとても貴重な存在であり、ニーズは年々高まり、近年では人手不足のため発破技士を採用する企業が増えています。あなたもこの資格を取得して、特殊な技能を活かせるやりがいのある発破技士を目指してみてはいかがでしょうか。