●概要
事業者は、アーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断等の業務に労働者を就かせるときは、安全又は衛生のための特別な教育をしなければならないことが義務付けられています。アーク溶接機の点検及び整備の不良や取扱い方法の誤りなどにより、感電災害、爆発・火災災害等の重大な災害が発生する可能性があります。このような災害を防止するためには、アーク溶接機の適切な点検・整備と適切な安全装置の使用及び適切な作業方法を行うことが必要です。今回はPEO建機教習センタ神奈川(旧 日立建機教習センタ)でお世話になりました。
受講費用:24,000円
講習時間:21時間(3日)
アーク溶接とは、アーク溶接機を用いて電気エネルギーを空気中の放電現象(アーク放電)に変え、発生する熱で金属の溶接を行うことをいい、その放電現象により金属を溶断することもできます。
●カリキュラム
【学科】
アーク溶接等に関する知識 1時間
アーク溶接装置に関する基礎知識 3時間
アーク溶接等の作業方法に関する基礎知識 6時間
関係法令 1時間
【実技】
アーク溶接装置の取扱い及びアーク溶接等の作業の方法 10時間
溶接作業は大電流を扱うと共に高温のアーク熱を手元で扱う作業ですので、様々な事故や災害が起こりやすく、作業者はただ単に自己の災害ばかりでなく、周辺にも災害を及ぼさないように作業しなければなりません。溶接作業で起こりやすい災害には、次のようなものがあります。
①電撃(感電)による災害
②アークから発生する紫外線を中心とした強い光による眼炎、皮膚のやけど
③高温のアーク、スラグ、スパッタ、溶接直後のワークによるやけど、火災および可燃物への引火爆発など
これらの災害を防止するため、事業者は、アーク溶接の業務に就かせる労働者に対し、特別教育の実施が義務付けられています。
●感想
アーク溶接は多くの金属を扱うことができ、技術を身につければ就職の幅を大きく広げることができます。企業内で溶断やアーク溶接機といった設備をもっている場合、大手メーカーだけでなく中小企業の工場でも必要とされる作業になるため、即戦力として活躍できるケースが幅広くなります。工場や建設現場、造船、車の製造などの作業で幅広く活躍することができます。一度技術を身につけることができれば生涯役立つ資格、ぜひチャレンジされてみてはいかがでしょうか。