概要

防災士とは“自助”“共助”“協働”を原則として、社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを、日本防災士機構が認証した人です。防災士養成講座研修は都道府県・市区町村等・大学等教育機関・民間法人と様々あり、防災士研修センターが開催する防災士研修講座についてご紹介いたします。

講習時間:1日目 9:00~17:20(11:40~12:40/昼食休憩 防災ビデオ上演)

       2日目 9:00~17:10(12:50~13:50/昼食休憩 防災ビデオ上演) 17:30~18:30 防災士資格取得試験

受講料+試験受験料+登録料=総額61,900円

【防災士になるための3つのステップ】

STEP1:事前学習 研修の3~4週間前に教材が送付されます。最終日に試験がありますので試験対策と宿題(履修確認レポート)があります。履修確認レポートの解答シートは会場研修の初日に受付へ提出。

STEP2:2日間の講義+資格取得試験 出題数:30問(三択形式)/試験時間:50分)

STEP3:救急救命講習の受講(地域消防署、日本赤十字社等の公的機関などが主催する)

以上の3項目を修了した人が、日本防災士機構への「防災士認証登録申請」を行うことが出来ます。

 

履修確認レポートを終わらすだけで8時間も掛かりました。宿題の量多すぎ・・・(汗

カリキュラム

1時限目の東京大学地震研究所教授の古村考志講師の地震の講義から始まり、津波・火山噴火・災害時の報道・気象災害・土砂災害・近年の自然災害・地域の自主防災活動・防災士の役割と盛りだくさんの内容でした。1日目の昼過ぎから各グループに分かれ災害図上訓練を行います。災害図上訓練とは、地図を用いて地域で大きな災害が発生する事態を想定し、地図と地図の上にかける透明シート、ペンを用いて、危険が予測される地帯または事態をシートの上に書き込んでいく訓練のことです。お昼休憩中も正面スクリーンには防災ビデオが上演されており、2日目の最後には試験があるため、各種休憩時間も試験対策と息つく暇がありませんでした。

 

講義の中で個人的に興味深かった内容

・首都直下地震の震源の可能性は無数。19通りの地震モデルを評価して1番被害の多いものをモデルにして対策を講じている。M7級地震の30年発生確率70%は「最悪想定」がこの確率で起きるわけではない。(つまりそこまで心配ない)

・南海トラフ地震は、概ね100~150年間隔で繰り返し発生しており、前回の南海トラフ地震(昭和東南海地震(1944年)及び昭和南海地震(1946年))が発生してから70年以上が経過した現在では、次の南海トラフ地震発生の切迫性が高まってきています。(いつ来てもおかしくないかもしれませんが、現在はそこまでとは言い切れない)

 

会場は田町駅から徒歩5分のグランパーク。入り口に「グラン」という犬の銅像がいます。愛嬌があってかわいい

仕事の需要

最近は地震や豪雨、土砂災害が身近にも起こることも多くなり、防災士の講習は満席となりました。社会での防災力への関心は日々高まっているようで、一緒にグループ演習を行った方の一人は防災関連の仕事につく勉強のために講習を受けに来たとおっしゃってました。防災に関連する仕事は今後も成長が見込まれそうです。5段階評価(★★★★★)とても良い

感想

私は昨年の台風15号、19号に被害に遭われた方々を目の当たりにして、災害に対して真剣に考える必要があると感じ、その契機として防災士の取得を思い立ちました。この研修は、災害発生時の対処と減災のための準備を学ぶきっかけとして、とて有意義なものとなりました。防災活動や災害発生時に役立つ知識を学びたい。そんな方におすすめの資格です。