●概要
建築施工管理技術検定制度は、建設業法第27条第1項に基づき国土交通大臣指定機関が実施する国家試験です。検定に合格した者は技術検定合格者となり、所定の手続きによって国土交通大臣から技術検定合格証明書が交付され「建築施工管理技士」の称号が与えられます。2021年から試験制度が改正されています。新制度では、学科試験に相当するのが第一次検定、実地試験は第二次検定という位置付けです。
試験級:1級/2級
受験する分野:第一次検定/第二次検定
受験料:【第一次検定】14,400円【第二次検定】14,400円
受験資格:【第一次検定】19歳以上の者【第二次検定】「学歴」+「実務経験年数」
合格率:【第一次検定】45.4% ※2024年
試験日程:年1回
●試験内容
1)第一次検定
試験方法:四肢択一+四肢択多のマークシート方式
試験時間:午前 10:00~12:30(2.5時間) 午後 13:45~15:45(2時間)
出題数:午前/36問(必須) 午後/23問(必須)+施工管理法(能力問題)6問(必須)
合格基準:合格基準は39/65問以上(得点60%以上)の正解かつ、施工管理法の応用能力に関する問題で6問中2問以上の正解が求められます。
※試験問題は試験終了時間まで残った人のみ、持ち帰ることができます
●施工管理技士試験制度の改正
改正建設業法の「技術検定制度の見直し」により、令和3年度の試験から施工管理技術検定は新しい技術検定制度に生まれ変わりました。
①.「学科試験」「実地試験」から「第一次検定」「第二次検定」へ名称が変更
②. 一次検定合格は無期限有効
一次検定に合格した場合、何度でも二次検定から受験することが可能
③.監理技術者の専任緩和を目的とした「技士補」が誕生
改正前は「学科試験」と「実地試験」の両方に合格して初めて「監理技術者(1級施工管理技士)・主任技術者(1級・2級施工管理技士)」となることができましたが、建設業法の改正で「技士補」が新設されたことにより、「主任技術者の資格を有するもの(2級施工管理技士など)+1級技士補(1級一次検定合格者)」などを要件として、監理技術者の「補佐」ができるようになりました。
④.令和6年度から1級1次検定は、試験が実施される年度に満19歳をむかえる人であれば誰でも受験が可能
●対策
1級造園施工管理技士は、7種類ある施工管理技士の中でも難関資格の1つと言われています。主な理由としては、試験範囲が広いことや、合格基準が厳しいことなどが挙げられます。試験対策として、過去問を中心に繰り返し問われている知識を網羅したうえで、応用知識として「各種数値」を正確に記憶する必要があります。また、午後の施工管理法(能力問題)では、6問のうち2問の正答をしていないと足切り不合格となる旨は、従来通りと公表されています。似た語句を確実に見分け、紛らわしい選択肢を提示されても正確に回答できるように対策しましょう。私は1冊の参考書と、無料公開の1級造園過去問DLサイト+造園施工想定問題サイトさんにお世話になりました。勉強時間は約2ヶ月、100時間ほどです。
「1級造園施工管理技士 第一次検定 テキスト&過去問題集」(2,970円)分野別に試験に出るポイントを絞った構成なので初学者でも効率よく学習を進めることができます。この1冊とネットでDLした過去問5年分で十分合格は可能だと思います。
●試験
第一次検定の配点は65問出題し、そのうち36問以上(60%以上)正答すれば良く、60点満点を取る必要はありません。1級造園の試験範囲は他の施工管理技士試験に比べ出題される問題範囲が広いため、覚えることも多いです。そのため重点的に勉強する分野とそうでない分野とを分けて、強弱をつけて勉強しましょう。今年も午後の施工管理法(能力問題)では、『樹木の寸法規格の判定』が出題されました。これは確実に解けるようにしておかないと、足切り不合格となる可能性が高いので、しっかり準備して試験に臨みましょう。試験の手応えとしては、なんとか合格ラインには達したかなという感じです。
解答速報 試験翌日の13時から、CIC日本建設情報センターより検定問題と総評(解答速報)が公開されます!
答え合わせの結果・・・施工管理法(応用能力)5/6 合計59/65(合格基準点39/65)で合格
試験会場はJR「御茶ノ水駅」より徒歩5分 明治大学(リバティータワー)。受験者数は1591名でした。
●感想
1級造園施工管理技士の一次検定については、令和6年度の制度改正により、いきなり受験することが可能になりました。この改正により2級からのステップが必須ではなくなり、試験が行われる年度中に満19歳以上になる方であれば、学歴や実務経験に関わらず、誰でも一次検定に挑戦できます。一次検定を合格した者には、一次検定が無期限で免除され、毎年二次検定からの受験が可能となります。造園施工管理技士は監理技術者として必要な専門知識と技能を持つことを証明する国家資格です。新制度で更に受験がしやすくなった造園施工管理技術検定、興味がある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。