これまで、国家一般職文部科学省の官庁訪問について自分の経験を書いてきましたが、今日はそのまとめを書こうと思います。
独学者として、また、民間や教職課程と並行して受験した者としての視点を中心に書いていきます。
【独学】
私は、公務員試験は完全に独学で臨みました。独学で一番不安だったのがこの官庁訪問でした。情報量や官庁訪問に特化した面接の練習量は予備校生には劣るからです。
で、結論から言うと、さほど不利でもない。
というのが率直な感想です。
まず、情報量のことを書いていきます。
確かに、初日の朝控室で待つ間、予備校生は歴代の先輩が書いたであろう冊子(何を聞かれたか、雰囲気、アドバイスなど)を読んでいて、早速情報量の差を見せつけられた気がしました。
が、いざ面接が始まれば、先に面接を終えたグループが最新の情報を教えてくれますし、近くの席の人と「緊張するね」「まだ待つのかな」とかお喋りしてるほうがリラックスできます。初日の朝はそれぞれの対策本などを読んでいましたが、昼頃にはお喋りしたり、控室に置いてある資料を隣の人と一緒に見たりしている人がほとんどでした。
何より、100人の他人の情報より、自分自身の思考と向き合う方がよほど大切だと思います。だから、個人的には、「先輩の経験談冊子」よりも「作りこんだ自分の来訪者メモ」の方がずっと心強い武器になると思っています。
来訪者メモって受験生の「目次」みたいなものだと思うんです。
本の内容をざっくり知りたかったら目次を見ますよね。目次を見たら各章でどんな事柄に言及するのかはだいたい分かります。だけどその事柄に対する筆者の考えやその根拠、章と章の繋がりは読んでみないと分かりません。
そして、読んだ後に目次を見返すと、「ああ、だからこの順番で書いてあったのか」「そうそう、この章は斬新な意見が書いてあったなあ」などと本の内容の理解を助けてくれます。
要は、
1.来訪者メモ全体を見れば自分が何を考え、どんな人柄の人間なのかがざっくり分かる。
2.だけど、その背後にどんな根拠や経験があるのかまでは分からないから、それを面接で説明する。
3.そして、面接を終えた後に面接官が来訪者メモを見返すと「ほう、この項目に書いてあることはこっちの項目と繋がっていたのか」「書いてあることは平凡だが、その裏には特別な体験があったんだな」などと納得できる。
そんな来訪者メモが理想的だと思います。
だから、当日以前の話になりますが、徹底的に来訪者メモを作りこむこと。これを頑張れば、独学か予備校生かはさほど関係ないと思います。
あと、余談ですが、情報量は多ければ多いほど良いってもんでもないかもしれません。性格にもよるんでしょうが、知りすぎているとしんどいこともあると思います。「自分は一軍なのか二軍なのか」とか「あの人が面接官にいたら本命」とか、私は知らない方が気持ちが楽な気がします。
では次に面接の練習量について。
これも独学勢には不利な要素だと思います。先述の通り、来訪者メモを作りこんでおけば話す内容については、独学か予備校かは関係ないと思います。
が、面接の緊張感だったり、想定外の質問が来た時の受け答えだったりというのは、どんなに本やこのような体験談を読んでも身につくものではありません。よほどコミュ力の高い人じゃない限り、一度は経験して本命に臨んだ方がいいと思います。
私は、面接の練習と滑り止めを兼ねて民間就活をしていたのですが、これはおすすめです。
お辞儀の仕方とかは一人でも練習できますが、複数の学生が一度にするタイプの面接って、一緒に受ける学生とか面接官に結構影響を受けるんです。
私の場合、民間で、隣の学生が超前のめりに「ハイ!ワタクシが御社を志望イタシマシタノハ!」みたいな、就活のお手本ビデオに出てきそうな人だったことがあるんですが、気圧されてすごくやりにくくて「ああ自分は見劣りしてるだろうな…」って思いながら面接を受けたことがあります。
他にも、横一列に並んでる面接官のうち、頷きながら聞いてくれるのが一人だけで、ついその人ばっかりに顔を向けそうになってしまったり。
逆に面接官が話好きで、「君は~と言うけれど、実際には~~~~~~~~~~~ということもあってね…」と延々話されて何を聞かれているのか、そもそも答えることを求められているのかすら分からない、なんてこともありましたw
そういう経験は、本命の前に何かしらの形でしておいた方がいいと思います。
本命に支障がでない範囲で、民間就活をするのは、私は結構おすすめです。本命の省庁の分野に近い企業を受ければ、業界研究にもなりますしね。
【他の就活の影響】
私は、地方上級が本命で、民間を数社受け、教職課程も取っていました。文科省はいわば第二希望でした。
就活の状況は官庁訪問で聞かれますが、ここは正直に答えたらいいと思います。(ただし、文科省が第一希望です、という体でいきました。)
私の場合、官庁訪問最終日と地方上級の一次面接が被ったのですが、官庁訪問の面接で何度か就活状況を聞かれて地方との併願であることは知っていてもらえたので、どちらを選ぶか考える猶予を数日もらえました。
さすがに日程をずらしてもらうことはできず泣く泣く官庁訪問最終日を辞退したのですが…。
国と地方を両方とも受ける方は多くいらっしゃると思います。たいていの場合官庁訪問が先にあると思うので、その頃までには「選択の時が来たらどちらを選ぶのか」を決めておくことをおすすめします。
余談ながら、地方上級の面接で就活状況を聞かれたときは、「実は今日が官庁訪問の最終日だったのですが、お断りしてこちらの面接に参りました」と、アピールしておきましたw
ちなみに、地方公務員試験を受けるかどうかは別として、地方在住者が東京で官庁訪問をするのは物理的に非常に大変です。
その時の経験(というか愚痴)はこちらに書いてあるので、よろしければご参照ください。
民間とは就活の時期が被らなかったので、民間の内定を持った状態で官庁訪問に臨みました。
「国家公務員に合格した場合、今内定をもらっている民間はどうするのですか?」と一度だけ聞かれました。
「ご迷惑をお掛けすることは承知ですが、その場合は辞退します」と答えました。果たしてこれがベストなのかは分かりませんが…。
ただ、先述の通り面接の経験ができたという点では、民間就活をして良かったと強く思っています。「民間で内定をもらえる人なら人格に問題はないのだろう」と思ってもらえるでしょうしね。
最後に、教職課程との兼ね合いですが、官庁訪問の時期に教育実習が重なることはまずないと思います(この時期学校は1学期の期末考査の時期なので)。
資格のところに教員免許を書くと、ほぼ確実に「教員にならないんですか?」と聞かれます。これの答えは準備しておく必要があります。逆に、説得力のある答えを言えれば、「しっかりした考えの下、4年間教職課程を取り続けた」というアピールになると思います。
と、いうことで長くなりましたが、官庁訪問のお話はおしまいです。なかなか大変でしたが、今となってはいい思い出ですw
次は地方上級の面接のお話を書くと思います。