階段を降りて靴箱の方に走っていくと、
いつもの仲良い何人かが私に気付き手を降る。
「リタ遅ーーーい。お腹すいたよ」
「ごめんごめん!」
「あれでしょ?テスト返却されたから先生に捕まってたんでしょ?うけるわ」
「うっさ。
ゆうて私のテストの珍回答大好きなくせに」
「まちがいなーい!ファンですぅ❤」
みんなで笑いながら外に出て、駅の近くのファミレスへ向かった。
案外駅の近くは先生とか見回ってないんだよね。
お店の奥に入れば中までは来ないし。
学校の校則は厳しかったからファミレスやカラオケ、コンビニ行くのも、コソコソ行かないと次の日には呼び出しをくらってしまう。
もちろんこの他に携帯も化粧もお菓子も持ってるのがバレると呼び出されてしまう。
日本の学校って風紀に関して特に厳しいよね。
いいのか悪いのかは分からないけど。
「来年からうちらも高校生か~!
高校生になったら化粧もして合コンもして遊びまくりたーい!」
向かい側の席に座ってる高校生カップルを見て、羨ましそうにクラス一恋愛体質なスギが呟いた。
スギは小学生のときから仲が良く、
家族ぐるみで仲がいい。
憧れの先輩や好きな後輩がいたりと恋が多い。
「合コンね~!それより来年まずみんな同じクラスだといいよなー」
この荒っぽい口調で話してるのは、クラスのリーダー的存在でみんなのまとめ役のナツキ。
でも実はこー見えて誰よりも女の子な性格なんだよね。私もそういうギャップが欲しかったな~!
「なるっしょ!先生達だってうちらがみんな仲良いの知ってるしバラバラにはしないんじゃない?」
「それそれー!まぁ万が一クラス違っても廊下でまた集まろ!」
マナカとユリが頼んだフライドポテトを食べながらはしゃぎ気味に答えた。
「高校ねー。。。」
私がぼそっと呟くとスギは「目が遠いぞ」と私の頬をつまんできた。
「で、リタは高校行ったら何が楽しみ?」
「んー」
「リタも合コンとかって言うんじゃないよな?」
「んー」
腕を組んで悩み出した私の顔をみんながのぞきこむ。
「あれだな」
「あれって??」
「誰が先に彼氏と初体験するか」
「「ぷっ!!はははは」」
悪戯っぽい顔でみんなに言うと
店内中に笑い声が響き渡った。
そう。中学生の時の女の子達の会話もこんなもん。
少なくともうちらはね。
男子もそうだったのかな?
「もーリタってば本当にアホ!」
「黙ってれば天使みたいな顔なのにな!」
「ちゃんと体験したらみんなに共有ね!
いっちゃん大事だから!」
この時みんなに笑ってもらえるよう冗談を言ったけど、ほんとはスギに聞かれたとき
何かが引っ掛かってて止まっちゃったんだよね。
普通の質問のはずなのに。
みんなのこと大好きだし、毎日が楽しくてずっと時間が止まればいいなって思ってたんだけどね
みんなと一緒に高校生活をするっていう絵が
自分だけなぜか描けなかったんだ。
だから戸惑ってた。