数年前に、自分が産まれてからそれまでの経歴について、紙に書いたことがあります。
いつどこの学校に行ったとか、いつどこの会社に入った、といったことの他に、どんな絵を描いていたとか、どんな子と仲が良かったとか、そんなことも書きました。
書き終えて見返したら、思いのほか自分のことを俯瞰してみることができました。
「あ、わたし、こんな人なんだなぁ」と、人となりのイメージが伝わってきました。
もしかしたら自分自身にだけでなく、他の人にも同じように「こんな人だ」と伝わるのでは…と思い至りまして。
これから「わたしのこれまでのこと」を、絵にまつわるエピソードを中心に、まとめてみようと思います。
しばしお付き合いいただけたら、うれしいです。
思い出せる限り最初の、絵に関するエピソードの記憶。
それは、幼稚園で卒業アルバムの表紙に描いた絵について、先生が言った言葉。
「あら、すてきな絵ね!とくにデザインがいい!」
と言って、褒めてくれたんです。
真ん中にウサギを描いて、周りを均等に星で飾った絵。
その絵について、先生が、何だか大人に言うように褒めてくれた。
(デザインが、なんてかっこいい言い方をしてくれた)
それが、幼稚園児だったわたしには、ものすご~くうれしい出来事でした。
元々絵を描くのを楽しいと思ってお絵かきをよくする子ではありましたが、他人にちゃんと絵を褒めてもらえたと感じたのが、この時でした。
人に絵を見てもらえる喜びの感覚の原点は、この経験にあると思っています。
そして、わたしの絵はどこかいいところがあるようだ、という小さな自信が芽生えたのも、この経験だと思います。
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