こまきやま動物病院のブログ

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こんにちは、こまきやま動物病院です。

ここ数日、暑さがぶり返していますが皆様お変わり無くおすごしでしょうか。

今日からはペレットについてです。
ペレットは人で言う所のおかずにあたるものです。
(あくまで主食は「牧草」です!)
おかずには主食に足りない栄養素を補う役割があります。

どのペレットも使用している材料自体には大きな違いは有りません。

$こまきやま動物病院のブログ-MSダイエット

ただし、その配合量に違いがあります。

$こまきやま動物病院のブログ-コンフィデンス 組成

色々な項目が有りますが、最も注目すべき点は粗繊維の量とカルシウム量です。

材料には、以前紹介したチモシー牧草やアルファルファ牧草が主体となって、他に添加物として小麦粉や他の穀物の粉がつなぎに使われています。2つの牧草自体は粗繊維は共に30%以上ありますが、小麦粉等の添加物が多く入っていると、粗繊維の相対的な量は薄まってその割合(%)は低くなります。

では、どの程度の割合をクリアしているものを選べば良いのでしょうか?

少し前のものになりますが、成熟したウサギのペレットの栄養組成基準を制定したマニュアルがあります。
それによると、ペレットの粗繊維は「14%以上」とされています。
カルシウムは成長期でも「0.4%」で大丈夫とされています。
ペットショップで各種売られているペレットの組成表をみると粗繊維量はほぼ全てのペレットがこの基準はクリアしていました。(幼齢ウサギ用のペレットの一部が基準をやや下回っていました。)
カルシウム量はどのペレットも0.4%以上は入っていました。成長期が過ぎて大人になったら出来るだけ0.4%に近いものが理想的だと思います。(カルシウムがあまりに多いものを継続すると膀胱結石が出来る場合があります。)

では、この知識だけで大丈夫かといわれるとそうではありません、このマニュアルの数値はペレットの栄養組成量だけを制定したものに過ぎません。
ウサギが実際どの程度の栄養が必要であるかという事も知る必要が有ります。
2kg前後のウサギの場合、必要な栄養は、粗繊維20-25%、脂肪2%、粗タンパク12%とされています。
ということは、ペレットの粗繊維が14%以上ならそれでOKというわけでは無いということです。
つまり、ペレットだけしか食べないと粗繊維は一般的なウサギの必要栄養量をクリア出来ていないのです。よって、主食である牧草(チモシー牧草やアルファルファ牧草)をしっかり食べて初めて必要栄養量の粗繊維20-25%をクリア出来るのです。
最近は牧草が苦手な子用に、粗繊維の量が20%以上入っている様なものも売られています。そういったものなら粗繊維の量だけに限ってはクリア出来るかもしれません。
(「限っては」と言っているのは、やはりペレットだけではウサギは病気になってしまうからです。その理由はまた後日書かせて頂きます。)


ペレットについての余談として、最近ペレットをその形状によって2種類に分けるようになりました。「ソフトタイプ」と「ハードタイプ」です。

$こまきやま動物病院のブログ-ペレット (ソフト、ハード)

写真は左がソフトタイプで右がハードタイプのペレットです。
名前の通り硬さが全く違います。
ウサギは前歯(切歯)だけでなく奥歯(臼歯)も伸びる動物です。
毎日、牧草を咬んですりつぶしながら食べますが、その過程で臼歯が摩耗します。
それに合わせて臼歯は伸びてきますが、あまりに柔らかいものばかりを与えていると摩耗せずに臼歯が伸びすぎてしまいます。臼歯の伸び過ぎを予防する目的で開発されたものがハードタイプペレットです。
ただ、最近はこのハードタイプの食べ過ぎで逆に臼歯に無理がかかって歯並びが悪くなっているかもしれない(不正咬合)という指摘もされ始めています。どのような硬さのペレットが良いか迷ったらとりあえずはソフトタイプを選ばれた方が良いかと思われます。
(臼歯の不正咬合は、幼少期のカルシウム摂取量不足が原因という説もあります。)
牧草を主食としてしっかりとした量を与える事で、奥歯の伸び過ぎは予防出来ます。
ごく最近では、クランキータイプと言ってソフトタイプよりも柔らかく作られているペレットも発売されています。これは、臼歯の不正咬合がすでに起こっている子で、これ以上臼歯に無理をかけない様にするために開発されました。


次回は、ペレットと牧草の与える量(割合)について書かせて頂きますね。