5月21日の「自由時報」の記事からです。

  

  少し前の記事なのですが、大切な内容だと思うので、取り上げたいと思います。

 

 

 

  台湾大学の経済学部の学生会長選挙において、その公約にジェンダー平等にひっかかる点があるとして物議を醸しています。

 

  「爭議」はここでは「物議をかもしている」と訳していいようです。

 

 

 

  経済学部、学生会会長及び副会長選挙における物議

 

  台灣大學經濟系學生會正副會長選舉爆發一組候選人的政見公然寫明歧視主張,引發社會嘩然。台大經濟系已送校內性平會處理,並啟動輔導機制。教育部長潘文忠今回應表示,以歧視方式做為訴求或主張,不是社會所能接受,更不是教育的本質,針對涉及歧視及相關的個案,請學校了解也給予必要輔導,教育部會持續推動性別平等和族群融合教育。


  国立台湾大学学生自治会で、経済学部の会長と副会長の選挙において公然と差別的な公約が掲げられたことは社会を騒がせた。台湾大学経済学部は、この問題に対処するために同校の性平等委員会にこの問題を送り、補導する仕組みをつくった。 潘文中教育部長官は、「差別を訴えや命題として利用することは社会に受け入れられるものではなく、教育の本質ではない。差別に関わる事件やそれに関連する事件については、学校側に理解を求め、必要な指導をしてほしい。教育省は今後もジェンダー平等と民族統合教育を推進していきます」と述べた。

 

 

  経済学部の会長選挙の公約について

 

  台大經濟系學生會其中一組候選人的政見公然寫「LGBTQ(同志、雙性戀、跨性別、酷兒)與狗不得在會中辦打傳說對決、A罩杯以下女生國防必修2學分、ㄐㄐ10公分以下要上家政課」等,充滿歧視性的內容,不少網友驚呆「台大素質好差」、「公然性騷擾、公然歧視?」、「非常悲哀」。

 

  国立台湾大学の経済学部学生連合の候補者のグループは公然と「LGBTQ(レスビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア)と犬は会議で伝説的な決闘をすることを許可されていない、Aカップ以下の女子は国防2単位を取得しなければならない。ㄐㄐが10センチ以下なら家庭科の授業を受ける必要がある」と公然と書いた。差別的な内容が満載で、多くのネットユーザーが「台湾国立大学の質の低さ」「露骨なセクハラ、露骨な差別」「とても悲しい」などと書き込んでいる。

 

 

  教育部の潘文忠は…

 

  潘文忠表示,任何歧視性的語言跟主張,都不是教育所樂見。台灣社會對於族群、性別平等等議題,一直都是我們不斷努力的目標,而且我們一直希望能夠彼此相互尊重和了解,如果因為有特殊的目的,而以歧視方式做為訴求或主張,不是這個社會所能接受,更不是教育的本質。

 

  潘文忠表示,教育部後續會持續推動性別平等教育、族群融合等相關議題教育,持續教導尊重多元、消除性別歧視。而針對涉及歧視的個案,請學校(台大)進行了解,也給予必要輔導。

根據臉書粉絲團「國立臺灣大學經濟學系學生會」今天(21日)凌晨公布正副會長選舉公報,其中2號候選人政見涉及各種歧視,被特別註明「含有極其不當之內容,請斟酌閱讀。言論絕不代表國立台灣大學經濟系學生會與國立台灣經濟學系學生」。

 

  潘文中氏は、いかなる差別的な言葉や主張も教育現場では受け入れられないと述べた。 台湾社会における民族や男女平等などの問題は、常に私たちの継続的な努力の目標であり、私たちは常にお互いを尊重し、理解し合うことを望んでいます。差別的な仕方で主張することは社会に受け入れられず、さらに教育の本質ではない。

  潘文中氏は、教育省は今後も男女平等教育、民族統合、その他関連問題を推進し、多様性の尊重と性差別の撤廃を指導し続けると述べた。 差別に関わる個別のケースについては、学校(国立台湾大学)に理解を求め、必要な補導をを行うこととする。

 

 

  台湾大学経済学部学生会の反応は…

 

  根據臉書粉絲團「國立臺灣大學經濟學系學生會」今天(21日)凌晨公布正副會長選舉公報,其中2號候選人政見涉及各種歧視,被特別註明「含有極其不當之內容,請斟酌閱讀。言論絕不代表國立台灣大學經濟系學生會與國立台灣經濟學系學生」。

 

  フェイスブックのグループ「国立台湾大学経済学生協会」は、21日早朝、正副学長の選挙公報を公開したところによると、第2位の候補者の政治的見解にはさまざまな差別が含まれており、特別に「極めて不適切な内容ですので、慎重にお読みください。この発言は国立台湾大学経済学生連合および国立台湾経済学生を代表するものではありません。」と注記された。

 

  最後のこの経済学部学生会の問題の取り扱い方がおもしろいですね。

  この公約を取り消させるわけではないようです。言論の自由を認めているからなのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

  「爭議」とは

  

  教育部の國語辭典によると、次のように簡潔に説明されています。

 

 

 「議論になっている」「物議を醸している」などと訳してもいいかもしれません。

 

 

  その後もこの問題は尾を引いていて、この学生を採用しないとする金融界からの意見や、「仇女主義」と見る見方もありました。

 

 

 

    しかし、公約は女性だけを蔑視したものではなく、原住民の成績底上げなどの優遇措置にも言及されているようです。男性に対するものも見られます。

(台湾大学学生会選委会のFacebookからいただきました)

 

 

  学生の側からすると、悪ふざけのつもりだったのかもしれませんが、思いがけず社会に大きな波紋を広げることになってしまいました。悪ふざけが過ぎたのですね。

 

  動画には、台湾大学経済学部のきれいな建物が写っています。辜振甫を記念する図書館があって、建物がとても素敵なんですよね~。

 

      この記事からは、LGBTQ(同志、雙性戀、跨性別、酷兒)など、今、とても大切な言葉も勉強できてよかったです。