19) あとがき

第十九話)　あとがき

[9 Records／North Thailand Tour]　(2016)


2016年の北タイ紀行に関わる 9作品です。

① (Pronounced 'Lĕh-'nérd 'Skin-'nérd)／Lynyrd Skynyrd　(1973)
② Murder Ballads & Other Love Songs／The Heavy Horses　(2012)
③ Astral Canyon／Gloryfica　(2014)
④ Tub Lhung : ทับหลัง／Carabao　(1988)
⑤ Wild Frontier／Gary Moore　(1987)
⑥ The Very Best of Sek Loso II／Sek Loso　(2007)
⑦ Bunny／Allison Iraheta & Halo Circus　(2016)
⑧ Loud Hailer／Jeff Beck　(2016)
⑨ Glad All Over／忌野清志郎 & 仲井戸麗市　(1994)


① 7月31日の朝、バンコクのシンシリ・リゾート一階のテラスでコーヒーを飲んでいると、収録曲 "Tuesday’s Gone" が、売店のラジオから流れて来ました。
② Erika に紹介された、アメリカのアウトロー・カントリー作品。"Anyone Can Tell" の歌詞を呟くのが聞こえると、北へ向かう一本道の果てには、メキシコ国境が待っているような気がします。
③ 7月31日の千代の富士の訃報を伝えるニュースを、8月1日にピッサヌロークで見た後、収録曲 "Wolf Run" を聴いて故人を偲びました。
④ "Mae Sai" 収録作品。8月3日にミャンマー国境の街メーサーイを訪ねた時に、Carabao が歌った北タイの悲しい歴史を思い出しました。
⑤ "Over the Hills and Far Away" 収録作品。メーサーイからチェンマイへと向かう山道沿いの、丘の向こうまで延々とトウモロコシ畑が続く風景は、ワイルドなアイリッシュ・ロックの世界そのままです。

⑥ Pop が持参したタイ・ロック作品。2001年まで活動したバンド Loso 作品と、リーダー Sek Loso のソロ作品を含むベスト盤。"Som San" のホーボーな響きが、アジア・ハイウェイには欠かせません。
⑦ 2016年発表のアメリカン・ロック作品。"Yo Me Voy" での咽び泣くスペイン語の歌唱が、熱帯の雨季特有の甘く湿った空気を運びます。
⑧ 2016年発表のブリティッシュ・ロック作品。一本道を駆け抜けるビートニクの旅路には、"Scared for the Children" のブルーズ・ギターが似合います。
⑨ Khrong Thip を燻らせながら車を走らせると、"甲州街道はもう秋なのさ" を選曲していました。



[白亜の寺ワット・ロン・クンの神像，チェンラーイ]　(2016)
Wat Rong Khun, Chiang Rai, Thailand


BK 氏と CH 氏は、この年の 8月7日以降、私に会うことを避けているようです。
何か気付かなかった不作法が有ったのでしょう。
もう 4年近く会っていません。
いつの日か旧交を温めることを望みます。

カムペーンペットで農業を営んでいた AL 氏は、その後ランパーン県内のさらに山奥に移ったそうです。
犬を 13頭も飼っているそうで、ビデオ通話の画面にはいつも愛犬が数頭映り込みます。
犬は苦手なんだと言うと、AL 氏は 2016年 8月6日の訪問時と同じように、愛犬の頭を撫でて笑います。

Erika とは、二年後の 2018年にハジャイを訪ねた時に、8月5日の昼食をともにしました。
その時に、デンマークのコペンハーゲンと、スウェーデンのマルメとの間に架かるオールセン橋 Öresund/Øresund Bridge に、いつか行こうと思っていると話しました。
いつ行くのでしょうかと聞かれて、どうしてなのか、2021年より先だなと答えました。

Pop とは、2018年にハジャイを訪ねた時には、都合が合わずに会えませんでした。
8月3日にソンクラーへ向かった時に、三車線道路の一つ右側の車線を Pop の車が通過して、右折して行くのが見えました。
左後ろの車から手を振る私には気付かなかったようです。

DS 夫人 は、後に AI とともにバンコクからハジャイへと移り住みました。
2018年の ASEAN-T との南タイツアーの時に、拠点としたハジャイでは随分と世話になったものです。
それはまた別の旅行記 "晝の夢" 中のエピソードです。


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