Jクラブと企業名についての流れまとめ
レッドブルが大宮アルディージャ買収。外資がJに参入するのは歓迎です。リーグの活性化が期待できる。
その一方でレッドブル(大宮)にはクラブ名に企業名をつけることを認めるらしい。日経新聞
何なのこのダブルスタンダードと思う。
30年前「読売ヴェルディ」と名乗ろうとして鬼畜のように叩かれましたね、ヴェルディは。私はその頃ヴェルディサポーターではなかったけど。
昨年末の報知の報道(後述)は正しかったと言うことになるのか。否定したJこそペテンだった?
結局カワブチvsナベツネ論争って、読売追い出すための方便だったのかなと。
そこでJの企業名に対するこれまでのスタンスまとめてみます。
J開幕前夜、親会社名を名乗れるのか否かで各企業とJは相当揉めました。たどり着いた妥協点が「5年以内に外す」。つまり5年間はOKと。正式な文書でなくあくまで口約束でしたが。
住金(鹿島)、トヨタ(名古屋)、マツダ(広島)、市民クラブが建前の清水は最初から外すことに。それ以外の6クラブは以下の通りの名前に。
・三菱浦和フットボールクラブ(浦和レッドダイヤモンズ)
・東日本JR古河サッカークラブ(ジェフユナイテッド)
・読売日本サッカークラブ(読売ヴェルディ)
・全日空佐藤工業サッカークラブ(ASフリューゲルス)
・日産FC横浜マリノス
・パナソニックガンバ大阪
この名前でプレシーズンの1992年ナビスコ杯、天皇杯に各クラブはエントリーします。メディアもそのように表記。
しかし翌年のJリーグ開幕直前、Jは「あの話は無し。今すぐ企業名を外せ」と前言撤回。読売系列以外の各メディアはそれに従います。こちら
外さない読売系メディアは徐々に鬼畜カンパニーのレッテルを。実は読売系列はメディアだから目立ったけど、日産の広報誌も全日空の機内誌も松下の販促物も企業名つけてましたが。翌94年に読売系列もついに外すことに。こちら
この間メディアは面白おかしく「カワブチvsナベツネ」論争を報道。カワブチ=善、ナベツネ=悪、と言うステレオタイプに。
私は川淵チェアマンの「こんなもの移行期間など作らず一気にやるべき」と言う考えには同意しますけどね。一方で当初の約束と違うと言う読売系列メディアは本当に極悪カンパニーだったのか?
その後Jに加盟したヤマハ発(磐田)も、日立製作所(柏)も、外してから加盟(運営会社名には付けていたが)。1996年頃にはほぼ全てのチームの正式名からも企業名は外されましたが、読売(ヴェルディ)と全日空(フリューゲルス)だけは最後までごねます。
98年一杯で読売撤退、フリューゲルス消滅。ヴェルディは「FCニッポン」と言うの珍妙な名前でせめてもの抵抗(「ニッポン」は日テレの日本のことらしい)。それも日テレ撤退の2009年に正式名も「東京ヴェルディ1969」に。ここにて完全にJから企業名付クラブは消滅。
現在運営会社名に残るのは「楽天ヴィッセル神戸」と「日立柏レイソル」、そして「エヌ・ティ・ティスポーツコミュニティ」(大宮)のみに。
それが昨年末当然の企業名解禁の報知の報道。
2023年12月13日.スポーツ報知
翌日すぐにJリーグは否定するリリースを出したが、今日の日経の報道が正しいのならこっちの方がペテンと言うことになる。Jリーグのリリース
サッカークラブに親会社名はつけないのがグローバルスタンダード。例外はバイエル・レヴァーグゼン(ドイツ)とPSVアイントホーフェン(オランダ)くらい。PSVは家電メーカーのフィリップスのこと。
それがレッドブルは世界中でその原則をなし崩しに。
・レッドブルザルツブルク(オーストリア)
・ニューヨークレッドブルズ(アメリカ)
・RBライプツィヒ(ドイツ)
・レッドブルブラガンチーノ(ブラジル)
ドイツではRBをドイツ語の「芝生球技」の頭文字と言う屁理屈を。恐らくJでもそれ狙うのか?
でもASフリューゲルス(ASはANA SATOの略)は却下してRB大宮はいいの?ASモナコ、ASローマ、ASサンテティエンヌ、ASは世界中いくらでもあったのに。
「JREAST FURUJAWA」「レッドダイヤモンド」はOKだから、と言う論理か?まあ昔からJはダブルスタンダードだったから、と言えばそうなるけど。
あらためて言いますが、私は今更「読売ヴェルディ」にしろとはまったく思わないし、正直「日テレ東京ヴェルディベレーザ」にも抵抗がある。
過去に企業名付ける付けないで相当揉めて不利益被ったヴェルディのサポーターとしては、あっさり「企業名解禁」となるならば、あのカワブチvsナベツネは一体何だったのかと思うし、このダブルスタンダードには納得出来ない。
レッドブル様にはどこの国のリーグも逆らえないのか?そんな忖度しないといけない企業なのだろうか?
おおいに疑問です。