「ゼルビア」を守れ

こんなことアメブロに書いたら削除されないか心配だがｗ

昨年サイバーエージェントがFC町田ゼルビアを買収することが報じられた時、実はヴェルディに先にオファーが来たがヴェルディサイドが断った、とも報じられました。多くのサポが「なんでそんな美味しい話を断る…？」と考えたはずです。私もそうでしたｗ

お金が無い「清貧」クラブの悲哀はこの10年たっぷり味わって来ましたから。補強はできず、せっかく育った有望な若手も強奪され…。

しかし今になって「羽生社長よく断ってくれた！」と思う出来事がありました。

町田が来季から「FC町田トウキョウ」に改名すると唐突に発表。当然町田サポーターは激怒。多くの町田サポーターが愛する「ゼルビア」の愛称を外し、さらに町田サポに「クソダサイ」と言わしめる「トウキョウ」と言う新愛称…。まったくのサポ不在の決定。

もしヴェルディが買われたら「来年から『トウキョウサイバーズ』に改名してチームカラーもピンクにするんでよろしく」と言われた可能性が相当高かった気がします。もう感覚がプロ野球か実業団スポーツなんだなあと…。

町田は1977年に創立された少年サッカーチーム「FC町田」が前身。以降東京都の少年サッカーは読売クラブとFC町田が両雄となり、それを取って両チームの対戦は「東京クラシック」と呼ばれることになりました。

1989年にトップチーム設立、1997年に愛称を「ゼルビア」に、2008年にはJリーグ参入を目指し運営法人株式会社ゼルビアを設立しプロ化。プロ最初の監督はヴェルディOBの戸塚さんが就任します。

以降J入り後もオジーが監督やったり、一樹が移籍したりと何かとご縁があるクラブでした。東京クラシック前には両チームのサポ同士で協力して多摩センター駅や町田駅周辺でビラ配りしたりと。「もう一つの東京」のチームとは一切そう言う協力はしてないんだけどねｗ

だから余計他人事と思えない。

商法上は確かに町田はサイバーエージェントの創業社長である藤田晋氏のものでしょう。でもその感覚はまさにプロ野球。Jリーグ、そしてJクラブの手本とする欧州サッカーではクラブは地域の「公共財」。地域、地域住民みんなのもの。過半数の株式獲得してオーナーになったからと言って好き勝手にして良い道理は無い。クラブの歴史、サポーターの意向を無視して良いわけ無い。

世界に通じるクラブを作りたいと思うのは勝手だが、カネ出したから名前変えて良い、そして町田から移転して良い、と言う発想が出てくること事態、藤田氏は本当にサッカーを、Jリーグを理解していたのか疑問。普通の会社のM＆A程度の認識だったのでは？IT長者らしいな。

そして「クソダサイ」と言わしめる「トウキョウ」。東京を名乗った方がマーケットが広がる、ですか。そうなのかな？でも本当にこのクラブのアイデンティティを理解していたのかな？町クラブとして町田市でスタートしたこのクラブの歴史を。

俗に「神奈川県町田市」とdisられる町田ですがｗ　町田市民、町田サポはそこを逆に楽しんでる。「町田は東京でも神奈川でもない町田だ」と。デパートの垂れ幕に「まちだはまちだ」と言うのが出るくらいｗ　「町田」こそがこのクラブのアイデンティティ。

そんなに「東京」に拘りたいなら、最初から好き勝手にできるよう、自前のクラブ作って都リーグからスタートするか、地域リーグの東京23FCか東京ユナイテッド買った方が良かったのに。それがめんどくさいから既にJ2にいた町田買収？あ、それでうちらに声かけたのかｗ

さらに怒りの火に油注いだのが「ゼルビアは覚えづらい」。だったら何で買ったかな？さらにとどめが「V・ファーレン長崎も同じく」。こんなところで名前出された長崎サポも怒り心頭では？さすがにやばいと思ったか、藤田氏は（長崎のオーナーの）高田氏に侘びをいれたそうだが、長崎サポにも謝ったのかな？

失礼ながら、ただのビジネス戦略だけで町田を買っただけだったと馬脚を表した藤田氏と、地元長崎を愛し長崎を盛り上げたいからV・ファーレンを買ったジャパネットの高田氏、経営者としての器の大きさの違いを感じますね。

とにかく「ホワイトナイト」と思っていた藤田氏が実は「ハゲタカ」だったことははっきりしました。町田サポ、町田市民の信頼はすっかり失ったでしょうし、町田以外の世間的にも藤田氏、サイバーエージェントののブランドイメージは地に落ちたでしょう。それでもなお「たかがサポーター」と考え改名を強行するのか？その先の移転を考えているのか？一応「保留」としたようですが。

確かにお金は大事です。でもお金出すから無条件に何でも聞く、わけには行かない。クラブの歴史、理念を共有できるパートナーでないと。

そんな都合の良いオーナーがぜひ、町田にもヴェルディにも現れて欲しいです。