犬の話ー怖い病気と保険の落とし穴 | 野に咲くすみれ(r-m-m-mama-2)のブログ

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 先代のボーダーコリ―のマルの話は以前、老犬ホームのところで書きました。今回もこのマルの話です。

 

 ある日マルの顎から血が出ていることに気が付きました。あれ、どこかでケガしたのかなと思い消毒をして様子を見ましたが、よくなる気配がありません。病院に連れて行くと「レントゲンを撮りましょう」と言われ「えっ、ただのケガじゃないの?」と驚きました。そして大変な告知を受けました。「顎の骨が溶けています。多分骨肉腫でしょう」と。ものすごくショックでした。大学病院に画像を送って確定しますと言われましたが信じられない思いでした。次の日、血の出ているところの手当てに隣の町の病院に行きました。いつもの病院が先生の出張で休みなので紹介を受けた病院でした。マルの顔をみるなり、「こんなに顔が変わってかわいそうに。癌で顔が変わっているのがわからなかったの」と、ものすごくそこの先生に怒られました。顔が変わっている??夫も私も全く感じていませんでした。夫と二人でしょんぼりして帰ったのを覚えています。

 

 1週間ほどして大学病院から結果が届きました。やはり診断は「骨肉腫」でした。今はどうかわかりませんが、そのころ犬の骨肉腫には全く治療法はなく、顔ですから切断もできません。何の手立てもありませんでした。

 ここで先生からある提案がありました。「骨肉腫には薬がありません。でも、1パーセントの確率ですが、別の病気なら抗生剤が効くので念のために飲ませてみませんか」というものでした。ダメもとでまず1週間飲ませてみました。藁にも縋る思いでしたが、なんと予想を裏切って改善してきたのです。専門の大学病院でさえ骨肉腫と診断されるほど顎の骨が溶けていたマルでしたが、骨肉腫ではありませんでした。正しい病名はなんと「歯周病」だったのです。歯周病で顎の骨が溶けることがある・・・。認知症や脳梗塞の原因にもなることが最近分かってきた歯周病菌ですが、顎の骨が溶けるほど怖いものだと知りました。

 

 結局1年間マルは抗生剤を飲み続け完治しました。知識がなくて歯の管理ができておらず本当に可哀想なことをしてしまいました。情けないか飼い主だったと思います。最後は老衰で寝たきりでしたが、この治療の後7年ほど元気に過ごしました。16歳で亡くなったのですが、老衰もあるとは思いますが直接の原因は、虫歯で食べられなくなったからでした。歯は本当に大切ですね。

 

 このころ私たちはペット保険に入っていました。まだとてもペット保険が珍しいころで種類も1つか2つしかなかったと思います。1年も治療したのにとうとう1度も保険は使えませんでした。入院にしか入っていなかったからです。こんなに治療に時間がかかっても通院に入っていなければ保険は下りないということを痛感しました。この経験から、夫のがん保険が入院だけでしたので通院のものを増やしました。この判断が後々助けてくれました。といっても抗がん剤や放射線などの治療費には出ないタイプだったので足りませんでしたが、それでもありがたかったことはいうまでもありません。

 

 マルには大変つらい思いをさせてしまい、今でも申し訳なかったと思っています。歯磨きをちゃんとしてやっておけば、ならなかったんですから。

 

 追記

 マルはさっさと歩いて自分でレントゲン室に入り、レントゲンを受けていたので、犬はみんな簡単にレントゲン撮影ができると思っていましたが、そうではなくて化け猫ならぬ化け犬になる子もいるとルウに教えてもらいました。いや、ルウはレントゲンどころか診察台に乗るだけで化け犬になります。もうずーっと体重を計れていません((;´д`)トホホ

 

 頑張れルウ。頑張れ飼い主。