目に優しいだろうと、文庫本より単行本を好むのですが、獅子文六さんの娘と私 (ちくま文庫)を読んでから、おもしろければ字が小さくても読めるんだと気づきました。
これまであまり近づかなかった書店の文庫本コーナーものぞくようになって、先日見つけたのが、ペローの童話集です。
平成28年2月1日第1刷発行と記され、書店の棚に1冊だけささっていました。
眠れる森の美女、赤頭巾ちゃんなど、全部で8篇の昔話が刊行されたのは1697年。
グリム童話の初版が発行される100年以上前で、フランスでは太陽王ルイ14世の治下、ヴェルサイユ宮殿が完成し、日夜、舞踏会が催されていたとか。
ペローの物語は、当時、宮廷やサロンで、教養ある女性たちを相手に語られたようです。
『眠れる森の美女』には人食い鬼が出てきたり、『赤頭巾ちゃん』のラストは、食べられておしまい。
ギュスターヴ・ドレの挿絵はかわいいけどちょっと不気味
巻末にはピントのずれた教訓もついていて、おもしろいです。
もちろん『サンドリヨンまたは小さなガラスの靴』も収録されています。
そして、書店の店員さんがつけてくれたブックカバーは、なぜか西新井大師とのコラボカバー(?)
わたくし、西新井大師とはご縁もあってなつかしいのです。
それにしても、ペローの童話集とは似合わない感じなのですが、このミスマッチもなんだ味があります。
お読みいただきありがとうございます。