お金を使わずに生活した1年間をつづったマーク・ボイルさん。
その後、お金を使わない生活を3年続けたというのは、本書を読んで知りました。
テクノロジーを使わないということは、スマホやパソコンを使わない以上のことを意味します。
そもそもどこからをテクノロジーというのか。
前著同様、何からなにまで自分でやる生活は忙しそうです。
テクノロジーを使わない生活は複雑で多忙。
「豊か」と言いかえてもいいのかもしれません。
一方、テクノロジーに囲まれた現代の暮らしは、シンプルで暇。
私たちは、暇つぶしにいろんなものを買わされたり、体験させられたりしてるのかもしれません。
おとぎ話の王子でも昔はとてもできなかった暮らしをたくさんの人間がすれば、それは環境を破壊することにもなるでしょう。
じゃあ、昔の暮らしに戻る?
難しいところです。
最近読んだ別の本は、デザイン科の学生が卒業制作にトースターをつくってみた話です。
ゼロからというのは、部品そのものを地球の構造物からつくろうというチャレンジです。
ポップアップトースターひとつ、一から自分でつくるのは難しいと、思い知らされます。
私たちはなんとたくさんの工業製品に囲まれて暮らしているのでしょうか。
その品物たちが私たちを本当に幸せにしているのか、こちらも考えさせられる内容でした。