https://ameblo.jp/r-in23/entry-12704424368.html


続きです



 

選抜でそこそこ勝ったものだから 学校内は結構な盛り上がり。

 

でも世間ではまだまだ無名

 

彼の というより 応援の魅力にやられて球場に通っていた私達は暇に任せて夏の都大会予選はほぼ全日程を追いかけました。

 

都立に薄氷の勝利のあとは決勝まで通いつめ(笑) その頃の斎藤君の印象は無双にみえるのに後半必ず崩れるという脆さが気になるエース。でも最後自分で切り抜けるので 観戦仲間では自作自演説も出るくらいでした。

 

神宮での日大三との決勝は沢山の記事にもなっていますが 負けると思っていたらまさかの逆転勝利。この時も不用意な送球でピンチを招いたのは彼でした。 両チームエキサイトしてちょっとしたいざこざがあり選手のいるベンチの上に観客が乗って騒ぐのを見てびっくりしました。 今はなかなか見ない昭和な風景(平成だけどね)

 

甲子園出場を決めてから 私達「観戦親子仲間」は予約電話が繋がりにくく 現地での身動きが取りにくいツアーに見切りをつけて 毎回自分たちのペースで動きながら観戦。

 

選抜でコテンパンにやられた横浜を下した大阪桐蔭との試合(負けると思ったし、子供はキャンプだったからダシもいなくて行けなかった)にまさかの大差で勝利 そこからは毎回新幹線で往復しました。 その頃はチケットも並べば買えたしね。

 

でね 三回戦くらいからかな にちゃんの高校野球板で斎藤君がハンカチで汗を拭くのが話題になり始めたのね。試合の前に球場の外に並びながらリアルで読んでて大笑いしたもの。

 

「なにこの子!上品な物腰」 

 

「紅茶が入りました 王子」

 

「ケーキはいかがですか 王子!」

 

みたいなノリでスレッドが大盛り上がりでした。 流行語が出来るのをこの目で見た瞬間です(笑)

 

 

この大会は他の高校にもキャラの立つ選手や監督が多くて 見ていて楽しかったな。

 

準決勝あたりから試合の間隔が詰まってきて 宿泊しながら観戦パターン 夜な夜な飲みに出かけては次の対戦相手の地元の名産を「食べて」いましたが 決勝の北海道  ありそうで無かったんだけど 見つけました 「たんたかたん」という北海道のお酒 


 

 

文字どおり「相手を呑む」とか言って 調子に乗って飲んでました。子供いたからほどほどだったけどね。

 


準決勝あたりから 観戦に来る人たちも増えてきてインスタもFBもないけどホント携帯あってよかったわ。

思い思いに集まっては シフトを組んで効率的にチケット買って席取りして 夜は串揚げで乾杯(笑)

 

優勝なんてないよね~  なんて言いながら見に行った試合はまさかの延長15回で決着つかず。 皆が一斉に明日会社休んで良い?  みたいな電話を始めたから電話しばらく通じなかった。



この時には試合が野球ファンを超えて ワイドショーでも注目されてて大変な騒ぎになってきました。

 



ここで「観戦親子仲間」は人数が膨れ上がり「観戦親子集団」になり 

 

並び係   子供誘導係   席取り係  練習したわけでもないのに無敵のチームプレーよ。

 

若いパパが徹夜で券売に並んで 近くの人と夜通し語って仲良くなって一人当たりの割り当てでいらない分すべて買い取るファインプレー。 券をゲットしたらすぐ入場列に走って並んでる人に渡して入場。 子供たちは行列の日陰で待機。

大学卒業したばかりの先輩たちが同じ列にいて 一緒にトランプしてくれたのもいい思い出。

 

今はシステム変わってそんなことも出来ないでしょうが 当時はあまりの騒ぎに学校もまったくコントロール出来てなかったなあ~

だから楽しかったと言うのもあるけれど。


結局

 

再試合も終わってみれば4-3の接戦 汗かいて完全に日焼け止め取れて唇が焼けていかりや長介状態だった私。 今の顔のシミは全てこの時のせいだと思ってます。 それくらい太陽にさらされた2006年夏でした。

 

優勝の決まる瞬間の アルプススタンド 地鳴りのような観客の声は体中の毛穴が開くような今まで経験したことがないような感覚でした。 夫はず~っと「家で見た方が涼しくて試合も分かりやすいのになんでわざわざ」とあきれていたけれど あの臨場感はあとにもさきにも絶対経験できなかったと思います。その後 高校野球人気が高まって客席が盛り上がるのは見かけるけれど   あの自然発生的な異様な高まりとはまた全然違うと思う(当社比 許されよ。)

 



後編につづく



最後の登板