甘い見通しの下で合格できると本人が思っていると、あっさりと討ち死にしていく国立文系志望者に対して、相対的に理系の人間が踏みとどまれる理由も極めてシンプルなのである。
最悪死ぬのは、国語200点と社会100点で済むから。
文系の人間が数学200点と社会200点の計400点で死ぬことを思うと、この時点で相対的に被害軽微。
しかも理系の人間は概ねこの300点がみんな出来ないのに対して、文系は露骨に差がつく。
うちの医学部組も、国語120点台とか普通にいるので。
ところが文系の場合は、合計360点とか普通に叩き出せる人間が決して少なくない。出来ない人間は、250点すら危ういというケースも少なくない。
この差は歴然としている。
しかも、理系は極めて少数の例外を除いてほぼ確実に理科も二次で使うので勉強をするが、文系は社会がなかったり、数学がなかったり。挙げ句の果ては両方ないというケースも少なくない。
それらは全て、最終的に重くのしかかってくる。
「二次に無いし、一年で何とかなる」と思ってやってみると、全く歯が立たずに終戦ということになるのである。
そういう意味では、二次の勉強+αの要素は理系の方が少ないので、ある意味では相対的に「楽」とも言えるのである。
追記
いや、もちろん文系教科は突貫工事がきくけれども、理系教科は地道な積み重ね無しにはどうにもならないという意味で、本質的には理系の方が大変なのは言うまでもない。
だが、何とかならないという自覚のある理系と、何とかなると思っている文系の差は、正直非常に大きい。
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