卒業すら危ういという危急存亡の危機に立たされた子を、里子に出すこと半年あまり。
いろいろと100点満点の解答がない中、戦略目的を私は次のように設定した。
第一に、とにかく卒業すること。
第二に、どうにか県内の大学に滑り込むこと。
第三に、それなりにいい大学へ行くこと。
正直、第二の戦略目的まで達成できれば万々歳だと思っていた。
ところが第一の戦略目的を達成するためには、国語のスペシャリストがついて徹底的な指導をしなければならない。それほど国語が出来なかった。並の人間ではあの国語を立て直すことは不可能だった。
その環境を構築するためには、寺子屋での指導ではなく里子に出して家庭教師の指導の下でみっちりとやる以外に手段がない。
そして本気にさせるためには、私に「捨てられた」と思ってもらうしかない。
途中いろいろと紆余曲折があり、やることやらないで私の怒りを教える側も教わる側も買ったりといろいろあったが、卒業を無事に決め、そしてまさか第三の戦略目的を達成できるとは正直思っていなかった。
フリーザ様は、良くも悪くも、家庭教師として一人の生徒を丸抱えしていなければ輝かない人材なのだということを再確認した次第である。
本人がこだわる本命に合格するまで入試を続けるらしく、やっと少しは成長したのかと思いたい。
これに懲りて、大学へ行ったら少しはきちんとやることを切に願う次第である。
神戸女学院大学(文学部)合格おめでとう
さすがにこれは、合格実績にはできんな。
あくまで、フリーザ様の個人案件だから。
あなたの未来は、今、みえていますか?