実は、藤川は学生の頃から真面目にNHKに金を払っている、「善良な国民」であった。
例の不祥事騷動の結果、次から次へとNHKのずぼらな体質が露呈し、あの厚顔無恥の代名詞のような海老沢の退職金が公表された時、初めてキレた。なんだかんだ言いながら、大河ドラマを見ているクチだったので、NHKに金を払うこと自体には、実は抵抗はない。地震とかが起きれば結局NHKを見るし、なにより近年の民放の小泉「マンセー」一色に飽き飽きしていた。そういう意味では、民放が「小泉一色」であった時に、曲がりなりにも放送法を守ろうとしたNHKは、ある意味でまだ「マシ」なのだと思う(言っておくが、保守であることと、小泉を支持することは全く違う)。
しかし、いかに朝日新聞が憎かろうとも(例の安倍・中川の介入一件)、真実はNHKの編成局長だか誰かの告白が真実なのであり(それが嘘であると假定するならば、全てのつじつまが合う)、それが真実だから安倍も中川も決して司法には訴えなかった(証拠の録音テープがあるので)。朝日の報道姿勢が良かったとはお世辞にも思わないが、その腹いせに、ラグビーの中継を視聽者無視で「朝日新聞」の文字だけが見えなくするために無理矢理遠景で放送した結果、他の広告が映るようなことをするのが公共放送のすることであろうか。
この姿勢を見て、藤川は口座引き落としの手続きを打ち切った。
こちらは何時でも金を払ってやる用意はある。しかし、海老沢の退職金はびた一文払う気が無い。
億単位の退職金を払う体力があるならば、国民から金を取る必要はあるまい。
最低限、あの厚顔無恥の海坊主に、退職金を諦めさせてから督促に来い。
そう言っているにも関わらず、三度目の督促が来た。
いよいよとなれば、簡易裁判所まで行ってやるよ。
海老沢の退職金問題が片付くまでは、決してびた一文払う気はこちらには無いからな。