2025年には認知症有病者は約700万人、高齢者の5人に1人の割合になると推計される

(2014年度『日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究』厚生労働科学特別研究事業)

 

東北大学の川島隆太先生の「脳を鍛える大人の○○ドリル」が空前のブームとなったのは

2004年(平成16年)のことです。

新しいモノ好きな僕は、直ぐにリハビリの一環として導入したのを覚えています。

いまさらですが、「脳トレ」って本当に効果があったのだろうか?

そんな疑問が沸いてきました。

 

そこで、認知症高齢者数の推移を調べてみました。

平成15年厚生労働省総務課推計
http://dspc2007.com/pdf/2025-6.pdf

平成14年の推計では、2025年の認知症高齢者の人数は323万人と推計されています。

 

しかし平成24年の推計では

(平成24年8月24日老健局高齢者支援課認知症・虐待防止対策推進室公表資料)

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000065682.pdf

2025年の認知症高齢者の人数は470万人と推計されています。

 

もう少し詳しく見比べると、平成14年の推計では208万人と推計された2010年の実数は280万人250万人と推計された2015年の実数は345万人

になっています。

 

脳トレの効果の有無より結果が全て

 

非常に残念なことですが、あれだけ空前のブームになり、今でも取り入れられているであろう「脳トレ」は認知症予防にあまり役に立ってなかったことになります。

これは僕の個人的な意見ですが、みなさん「認知症」という症状ばかりを考え過ぎているのではないでしょうか?

加齢に伴う認知症予防については、老化そのものを遅らせる『スローエイジング』の考え方が必要だと思います。

 

 

老健式活動能力指標の活用を!

老健式活動能力指標

 

この老健式活動能力指標は、東京都健康長寿医療センター研究所の前身である東京都老人総合研究所が1987年に発表した指標です。

各項目をまとめると、

手段的自立=主にお金の管理

知的能動性=世間への関心

社会的役割=人付き合い

ということになります。

 

認知症予防に特に重要なことは、知的能動性=世間への関心です。

この機能が低下してしまうと、人付き合いの機会が減ることにつながります。

人間として、人付き合いほど大切なものはありません。

その逆の「孤独」が一番大きなストレスだからです。

これまで僕が理学療法士として訪問リハビリで関わった方が、脳梗塞等の病気以外で誰一人として重度の認知症にならなかった答えは、訪問リハビリというサービスを通じて僕という人間と世間話をしていたからだと思います。

特に、僕に認知症を予防するためのテクニックがあるわけではないので。

 

結局、認知症予防に必要なことは如何にして世間への関心を維持し、人付き合いを継続していくのかということです。

 

一人で黙々と脳トレをすることよりも、人と交わりながら自由で楽しいひと時を過ごすこと。

そのために新聞を読み、テレビからも情報を仕入れて話のタネを集めて話題として使う機会があること。

 

それが、社会からはぐれてしまわないための秘訣です。