試合の翌日、自分でも疲れ切っていると感じた。
できれば野球をスパっと辞めて、ゆっくりしたいと心から思った。
今日は東京遠征の2週間前であるが、どうしようもなく疲れ切っている状況だとヒシヒシと感じた。
この疲れは尋常ではない。そしてその原因は体ではなく、心が疲れ切っているのだ。
最近では子供とキャッチボールをする気にさえならない。
本当に重傷であり、徐々に心が野球から離れていっているように感じてならない。
淡々と試合を消化し、勝とうが負けようが他人事のように感じる自分を感じたとき、一気に年老いた気がすると同時に自分に対して何ともいえない嫌悪感を感じた。
「あと2週間の辛抱だ。その後はゆっくりとゆったりと、何にも束縛されることなく、野球を楽しもう。なんか、もう懲り懲りだ。また、きっと新たな気持ちになって楽しい野球ができるさ。」今は、そう信じて突っ走るのみである。
そんなとき、ふっと自分に問いかけた。
「おいおい、お前、疲れた疲れたって言ってるけど、それってお前が弱いだけちゃうんか?」
心の中で自問自答していた。
しかし、その質問に答えようとする自分がそこにおらず、というより、応えられる自分を探したが見つからなかった。今の自分はその質問に答えようとすらせず、質問を無視し続けるのであった。
それにしても、あと2週間、もつだろうか?
これほどまでにモチベーションがさがり、主将と言うだけで必死に自分を奮い立たせようと努力している自分を感じるのは、昨年の東京遠征の頃以来ではなかろうか。
本来なら、今の時期であると、東京での勝利に向けて大いに盛り上がり、そして盛り上げなければならないのに・・・・。
練習試合も残すところ、今月末のK大学のみとなった。
この試合が終われば、調整のための休日練習だけで、後は東京遠征本番のみである。
その晩、風呂に入る前、珍しく体重計に乗ってみた。
◆体重:71.8kg 体脂肪率:16.2%
昨年の今頃は、体重が81kgで体脂肪が21%くらいだったと思う。差は体重では約9kg、体脂肪では約5%も落とした。
「よくここまで、体を絞ったよなぁ。」数値を眺めながらしみじみ思ったと同時に「もう疲れたよ・・・・。」と、心の底からジワッとこんな言葉がこみ上げてきた。
疲れた体を引きずりながら、ゆっくりと湯船に浸る。
風呂場においてある防水ラジオ(いつもこれでナイターを聞いている。)から、ミスチルの「Tomorrow Never Knows」が流れてきた。
じっと聞きいっていると涙が出そうになり、頭から湯船につかった。
弱い自分を優しい温かさが強く包み込んでくれるのを感じた。