さて、試合はいよいよ最終回であり、この回を押さえれば試合は終了である。

4点差があることと、四死球が1つしか出ていないことで、少しばかり有頂天になっていた。

投球が雑になり、やってはいけない行為が出てしまう。

そう、先頭打者への四球である。それも4球続けてボールを投げてしまった。

やってはいけないことと分かりながら、もうどうすることもできなかった。

また、悪い癖も出てしまい、ついついネガティブに考えてしまう。気がつくと2者連続で四球を与えていた。

無死1・2塁のピンチを自分ひとりで勝手に作り上げていた。

「くっそぉ、、、なぜ最後の最後で、、、、」悔しいと言うより、情けなかった。

その次の打者だった。1S2Bからの3球目を強打し、三塁に強いゴロに打ち取った。

「よしっ!ゲッツーだ!」そう、思った。

しかし、打球はハマの股間をすり抜けていた。

「えっ!?」そう思うまもなく、2塁ランナーが生還した。

その後はあまり覚えていない、気がつけば何とかその回を終え、結局7-3で試合を終えた。

何とか勝利を得たものの、心の底から喜べない、気がつけば3点差まで追いつめられていた。

終了後、自分の中で今日の試合を振り返る。

四死球3つの4失点、不安定ながらも何とか試合を作ったという自負があった。

徐々にではあるが、安定して来ているようにも感じた。

挨拶を終え、雨が降ってきたので急いで荷物をまとめ、ベンチをあけた。

終了後、監督が近くに来てこういわれた。

「お前みたいな投球しとったらあかんわ。まだ、独り相撲やっとんか。ワンマンショーしてからに。全然あかん、先頭打者に四球与えるなんぞもってのほかや・・・・・・。ハマの失策もそうや、あいつは悪ない、お前があんな投球するから、野手の気持ちにも隙ができるんや。」

その時、私自身、マジで切れそうになった。

「もうえぇ、もうえぇ。ピッチャーなんか辞めたるわ。お宅らで適当に東京行ってください。こんだけ必死こいて、この言われ様やったら、辞めたるわ。」そんな言葉がのどから出そうになった。

自分自身、必死でその言葉を飲み込んだ。

練習は裏切らない。その言葉を信じてやってきたのに。。。。。

自分的には悪いながらも試合を作ったと思った。

少しはほめてくれても良いのではないか、それにもう少し言い方があるだろう・・・・。

いったい、俺にどこまでを求めるのか?

やりきれない気分になった。たぶん私の表情には出ていたと思う。

冷たい雨が、さらにむなしい気分にさせていた。