我が大学の職員野球部は攻撃の手をゆるめない。
次の回、先頭の9番イクが四球で出塁し、1番に戻ってヒデキが投手ゴロに打ち取られたが、併殺を焦った二塁手が失策し、さらに2番のニシモが四球を選び出塁して無死満塁のチャンスである。
3番のリョウタが投手ゴロで本塁アウトとなり、一死となるが、ここで4番のノリである。
この回が始まるとき、ノリが私に「大量得点をつけて、キャップの登板機会を作ります。がんばってくださいね。」と言ってくれた。
なんてかわいい後輩なんだ。正直、心底うれしかった。
東京大炎上をした先輩に、まだこんな声をかけてくれるなんて。
でも、そんなことよりまずは勝つこと。
投げられるかどうかなんてどうでもいい。私のことより、まず勝つことが今の自分にとっては重要であった。
投手より、主将として、このチームを勝利に導く。
それが私の仕事である。
そのノリが、有言実行だ。
見事期待に応え、右翼線にタイムリーを放つ。
その後、5番のハマが四球を選び押し出しで1点もらった。
続く打者は私である。
ノリもこれほどまでがんばってくれている。先輩として、先ほどの様に簡単にアウトになってはと、気合いを入れて打席に入った。
1S3Bからの5球目をたたき、左翼犠牲フライとなった。
とりあえずは最低限の仕事は果たせた。(ほっ。。。)
その後、ゴリが四球で出塁するもののまっちゃんが凡打に倒れ、この回、結局3点で終了した。
しかし、この時点で7点もの大量得点差がついた。
登板できるかもしれない、チャンスがほしい。
こんな気分はいままで初めてだった。
次の回もノリは完璧な投球だった。
3人できっちり終了し、私たちの守っている時間は本当に短かった。
さっさと守備を終えてベンチに帰ってきた。
その時であった。
「次の回から投げろ。」監督が私にそういった。