宿舎は東京の築地にあって、ここはいつもの定宿となっている。
到着するやいなやメンバーにお礼を述べた。
そんな中、第1試合で先発をしたノリと喜びの握手をした。
「明日はお願いします!」力強く手を握ってくれた。
「明日は投げなければならない。そして押さえなければならない。そしてそれは、今までの自分を払拭することである。」そう強く思っていた。
東京大会のマウンドには過去2回立ったことがある。
しかし、すべてストライクが入らず、自滅だった。
忘れたくても忘れられない。はっきりと覚えている。
ストライクゾーンが針の穴ほどしかないように感じてならなかった。
「せっかくみんな自腹きって東京まで野球しに来ているのに、俺のワンマンショーで試合をつぶしてはいけない。」そう考えれば考えるほどストライクは入らなかった。
この東京には、そんな「トラウマ」がある。
でも今回は違う、自分なりに努力した。
時間を作っては走りこんで、かつ汗だくになりながら必死で投げ込んだ。
また、もうひとつ所属しているチーム(ここでは「ヤンチャーズ」にしておこう)では、何度も試合をし、試合慣れし、制球も整ってきた自信がある。
苦しかったけど、自分なりに努力してきたつもりであるし、過去の自分に比べると、数段レベルアップしている自負があった。
「できる。できるさ。大丈夫。大丈夫。」
良いイメージだけを持って、乗り込もうと決めていた。