今回は、『夫婦のプチ心理学講座』として、
わたしたちの選択や行動に大きな影響を与えている「
ビリーフ(信念、思い込み)について取り上げてみました。
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ビリーフ(信念、思い込み)とは
ビリーフとは、簡単に言うと
「自分が信じていること」や
「自分にとって当たり前だと思っている考え方」のこと。
心理学的には、ビリーフは
私たちの行動や感情に強い影響を与えるもの
として重要視されています。
例えば、もし「自分は失敗することが多い」という
ビリーフを持っていると、
挑戦することを避けたり、新しいことに消極的になるかもしれません。
逆に「自分にはできる」と信じていると、
困難なことにも積極的に向き合うことができそうですよね。
このように、ビリーフは人それぞれ違い、
気づかないうちに日々の選択や行動に大きな影響を与えています。
ビリーフは、幼少期からの経験や人との関わり、
学校や家庭での出来事から生まれることが多いです。
例えば、親から「君ならできるよ」と励まされて育った人は
「自分には能力がある」というビリーフを持ちやすく、
一方で、「もっとがんばりなさい」と言われ続けた人は、
「自分はまだまだダメなんだ」という
ビリーフを持ちやすいと言われています。
心理学では、こういったビリーフを理解することで、
なぜ自分が特定の行動をとってしまうのか、
どうして特定の考え方をしてしまうのかが
わかりやすくなるのです。
また、もしネガティブなビリーフが
自分に悪影響を与えていると感じたら、
それを見直し、新しい考え方に変えることで、
もっと生きやすく、前向きな行動をとれるようになることも可能です。
ただ、自分を苦しめるビリーフが悪いのかというと、
一概にそうともいえないんです。
当時は、生きていく上でそのビリーフが
必要だったということでもあるのですよ。
また、人は自分が信じているビリーフが正しいんだと、
証明するかのように証拠を集めるそうです。
そうすると、信じていたことが現実にも起こってくるので、
ますますビリーフを信じ込んでいくというループ状態になります。
もし、自分を苦しめるビリーフが現れても、
「ああ、私は〇〇って思ってるな」と認識しておくにとどめて、
そのビリーフを採用した自分を、
責めたり否定したりしないであげてくださいね。
ビリーフによって生まれる夫婦関係の壁
夫婦関係においては、
互いに持っているビリーフが
ときに「見えない壁」を作ることがあります。
例えば、
「夫婦とはこうあるべき」「夫や妻はこうすべき」
というビリーフが、関係の障害になることも。
また、自分に対するビリーフが
夫婦関係に影響を与えることもあります。
「私は愛される価値がない」
「自分の意見は重要ではない」
というビリーフがあると、
つい我慢を続けてしまいがちです。
しかし、ビリーフがあることは
決してあなたが悪いわけではなく、
これまで自分を守るために必要だった大切なもの。
そうしてビリーフを認識出来ると、
無理しない範囲で少しずつゆるめていくと、
夫婦が互いの距離を縮めていくことが
出来るようになります。