2014年11月末の旅 13(名古屋で登山と郷土料理) | Qの乗りつぶしニッポン

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日本国内のJR、私鉄の乗りつぶしを中心にぷらっと旅に出かけています。ここ数年は鉄路のない自治体へ路線バス等を利用して市区町村の塗りつぶしする機会が増えてきております。

何故山に登るのか・・・、そこに山があるから。

ジョージ・マロリーは本当にそう言ったのか?

 

地下鉄名城線八事日赤駅から徒歩10分程度。辿り着いたのは「喫茶マウンテン」。喫茶店好きなら間違いなく聞いたことあるお店で、私も噂は聞いていた。がしかし、この“山”を登るのにはかなりの勇気が必要で、何なら翌日以降の体調も考慮する必要があったはず。それでも、折角の機会だったので軽装備ながらも登ってみた。

 

このお店の名物料理『甘口抹茶小倉スパ』をいただく。抹茶味のスパゲッティをきっちり油で炒め、盛り付ける際に真ん中に小倉あん(つぶあん)とその周りにさも冠雪のような生クリームと丁寧に余計なフルーツまで施されたメニュー。因みに抹茶は地元の愛知西尾産、小豆は北海道産と素材はしっかりしている。しっかりしているだけに粗末には決してできないのだ。

いざ、出発。味はサラダ油と抹茶と小倉あんと生クリームとフルーツが絶妙に絡まない個性豊かな味。いや、小倉あんと生クリームとフルーツは合う、合っているはず。もう既に高山病に襲われたかのように思考が停止してしまったのではないか・・・。名古屋の丘陵地帯に来ているはずが、ここはジャンダルムか、アイガー北壁か。落ち着いて息を整え一口ずつ、いや一歩ずつ進んでいこう。

 

約15分後、登頂成功。非常に厳しい登山だったが、何とか辿り着いた。途中、遭難する(食べ残す)方もおられると聞いていたが、それは無理もない。勇気をもって撤退することも必要だ。私もこの後の余力が失われていた・・・。

 

あれ以来、この山に登っていないが、またいつかチャレンジすることがあるだろう。ここに山があるから。

 

無事下山したもののぐったりと疲れた身体で大須へ。名古屋にいる高校の同級生と久しぶりに会って飯を食べる約束をしていたのだ。

 

まずは居酒屋でこってりしたものを軽くつまむ。

 

名駅方面に移動。ナナちゃんを見上げる。

 

何故か名古屋駅前の雑居ビルに「鹿児島うまかもん市場」というお店があり、そこで久々に地元料理に舌鼓を打つ。手前はきびなごの刺身、奥は赤身の刺身とカツオのたたき。全国的にはきびなごを食すところは多くないと思うが、鹿児島ではきびなごの刺身を包丁ではなく手開きにして“酢味噌”に付けて食べるのが夏の風物詩である。わざわざ天ぷら・唐揚げにしてまで食べることはない(と思っている)。因みに、母(宮崎県北部出身)が幼い頃は大量に獲れたきびなごを茹でて豚の餌にしていたらしく、鹿児島で刺身にして食べると聞いた母の父(私の祖父)が『豚の餌を食べるほどに貧乏なのか?』とかなり怒ったと聞いている。所変われば品変わるのだ。

 

そして、鳥刺し。これも地元では普通にスーパーで売っているので、わざわざお店で食べるような代物ではないのだが、名古屋ではしょうがない。たっぷりと甘い醤油に浸けていただく。これでこの日は牛・豚・鶏全部いただいたことになる。

 

寒かったので黒豚の鍋もいただく。地元料理を食べて、思い出話に花を咲かせて、登山したことを忘れそうになった夜でした。

 

<つづく>