高千穂駅跡から街の中へ戻る。
バスセンターへの戻り道、右に曲がって神殿通りに入る。いつも旅に出る際に持ってきていた複数口の電源タップを家に忘れたことを思い出し、何処かに電器屋さんがあるかなと思って検索したらこの道の先にベスト電器があったので買いに行こうと思った。
その途中、こんな看板が。「日本一見つけにくい レストラン&直売所」ってなんだ?
その看板の先にあったのはここ。「がまだせ市場」という道の駅のような施設で、野菜や肉の直売所があり、レストランが併設されていた。朝から碌に何も食べていなかったので、ここで早めの夕食をいただくことに。日本一見つけにくいのかもしれないが、意図せず見つけることが出来たのはラッキーだ。因みに、「がまだせ(がまだす)」は熊本や福岡、長崎、大分の方言で“精を出す”“頑張る”という意味だ。宮崎弁ではないので、ここでも熊本側の影響を受けていることがわかる。
併設されていたレストラン「高千穂牛レストラン和(なごみ)」はJA高千穂地区が運営し、“日本一の高千穂牛”を焼肉やステーキ、ハンバーグなどで堪能することが出来るとのこと。店内は鉄板かテーブル席かだったが、特に予約もなくさっと食べたいと思ったのでテーブル席にしてもらった。そして、何を選べばよいかわからなかったので店員さんのお勧めを注文した。
店員さんお勧めのヒレステーキがやって来た。
部位にもよるのかもしれないが全くしつこくなくあっさりぺろりと平らげた。程よい柔らかさだが噛み応えもあり、非常に美味しかった(そして、非常に高かった)。
会計が終わり、店員さんに「何故日本一見つけにくいのか?」と聞くと、車で来ると敷地への入口がわかりにくいそうだ(ナビの関係上)。お客様はすぐわかりましたか?と聞かれたのだが、車でなく適当に歩いてて偶々見つけたからと答えた。多分、良い答えじゃないだろう、反省点だ。
敷地内には“年間定額制”という非常に珍しい運賃形態の高速路線バスの『YOKAROバス』のバス停が設置してあった。年会費を支払うと1年間乗り放題になるというバスで、2014年7月に値上げしたものの年会費は¥7,000-だった(それまでは¥5,000-)。高千穂ルートは高千穂、高森、熊本空港、グランメッセ熊本を経由して博多(博多駅かキャナルシティ博多か)となっていた。非会員でも片道¥2,000-で乗車可能(空席があった場合)。ごかせ号だと福岡~高千穂間で約¥4,000-も掛かるのでその半額で利用できるのはなかなか魅力的だったかもしれない。しかし、経営状況の悪化に伴い、高千穂ルートはこの年の10月に運休、2016年には定額制もなくなり、2019年に他社へ経営譲渡されている。バスなのに自転車操業だったのだろうか・・・。
この後、待望も電源タップを買い、神殿通りを更に先へと進む。
<つづく>