「はやとの風」はとある無人駅に到着した。
嘉例川(かれいがわ)駅に到着。駅舎は登録有形文化財。
通ってきた大隅横川駅と同じく鹿児島県内で最古の駅舎となる。駅名標は新しく取り換えられていた。
嘉例川駅舎を見ることはこの列車での楽しみの1つでもあり、乗客は皆このように記念撮影などしていた。
鹿児島空港から霧島温泉郷を結ぶ路線バスのバス停が近くにあるので、鉄道だけではなくバスや車でも見学は出来る。ただし、バスはそれほど本数はないので注意。
因みに嘉例川駅から鹿児島空港までは直線距離で約3kmもないが、歩くと1時間以上は掛かり、標高は100mも上がるので徒歩移動はお勧めしない。同様に、中福良(なかふくら)駅、表木山(ひょうきやま)駅とも鹿児島空港から直線距離では近い(約3km)ものの交通手段がないのでどちらとも最寄り駅とは言い難い。
駅舎内。高い天井の右側には恐らくだが薪ストーブの煙突の跡。その下の横の壁には国鉄・JRで販売されていた30歳以上の女性の2人もしくは3人グループでの企画切符、「ナイスミディパス」(2009年に販売終了)の1990年代初頭のポスター(写っているのは桃井かおりと竹下景子で、当時はTV CMもあり、Youtubeで見ることが出来る)。
駅には先にテレビ番組の製作で撮影隊が来ていた。
私たちがたまに見ている旅番組とかはこんな感じで撮影しているんだろうなと思った。
嘉例川駅での停車は5分程度。ゆっくり見て回る時間はないものの、昔からの駅舎を大事にしている地元の方々の様子が深く伺えた場所でした。
車内で買った柚子ドリンク、「ゆず吉くん」。柚子の甘さが美味しい。
列車は緩やかに山を下りていく。奥に見えるのは温泉で知られる日当山(ひなたやま)地区。
進行方向左側から日豊本線の線路と架線が近づいてきたら、もうすぐ隼人(はやと)駅。そして、肥薩線の旅も終わる。奥に見える白い建物は黒川紀章が設計したホテル京セラ。
再び桜島を見ることが出来た。鹿児島市街地で見えた横長のシルエットの桜島は、鹿児島湾の北側では綺麗な円錐状の山となる。
<つづく>