九州の観光列車旅 29 (JR三角線) | Qの乗りつぶしニッポン

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日本国内のJR、私鉄の乗りつぶしを中心にぷらっと旅に出かけています。ここ数年は鉄路のない自治体へ路線バス等を利用して市区町村の塗りつぶしする機会が増えてきております。

宇土駅で鹿児島本線から三角線へと入り、八代海と有明海を隔てる宇土半島の北側を走る。

 

住吉駅を過ぎると、海岸線に出る。有明海だ。

 

右から沖に向かって電線と電柱が並んでいるが、これは「長部田海床路(ながべたかいしょうろ)」という干潮時に現れる漁業用道路。画像では海に沈んでいる。

 

有明海は東京湾よりも大きな湾状の海で、長崎県、佐賀県、福岡県、熊本県に面する。干潮の差が大きいことでも知られ、海苔の養殖が盛んである。

 

有明海越しに雲仙普賢岳が見える。調べてみると今は雲仙岳といい、最高峰だった普賢岳(1359m)に代わり、成長した溶岩ドーム(1483m)が“平成新山”と名前を変え、こちらが現在の最高峰となっている。

 

『A列車で行こう』に乗車の場合、D席が有明海側になるのでオススメ。ボックスシートなら偶数番が有明海側になる。

 

網田駅付近。山の上に見えるのは大榮稲荷神社(だいえいいなりじんじゃ)。この近くにある展望台からは「日本の渚100選」、「日本の夕陽100選」に選ばれた『御輿来海岸(おこしきかいがん)』を眺めることが出来る。

 

再び海岸線を走る。砂岩層が波に削られた跡が見える。

 

景勝地として有名な御輿来海岸。波風によって造られた海底の砂地が干潮時に縞模様のように現れる。私が行った時は見られなかったが、ネットで検索すると素敵な画像が見られる。

 

御輿来海岸にある「景行天皇聖蹟記念碑」。景行天皇は4世紀ごろの天皇で、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の父。景行天皇が九州巡行にてここを通った際に、御輿(おこし。天皇や身分の高い貴族、大名が乗って移動するもの)を止めてまでも見た美しい風景がある土地ということから“御輿来(おこしき)”と呼ぶようになったらしい。

 

その頃の山体は今とは違うものなのだろう。

 

宇土半島の北側を走っていた三角線は赤瀬駅から海岸線を外れ、宇土半島を横断する形で南側の八代海側へと進む。そしてそのまま終点の三角に到着する。

 

<つづく>