櫻の樹の下には | 錦鯉春助の冒険

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日常の恐ろしき風景

 桜の季節だが、もう殆ど興味がない。桜にも女にも金銭にも若い頃と比較して執着が少ない。やがて仙人みたいな心境になりこの世から静かに消えるのだろう。

 

 だが小さな児童公園にポッんと咲く一本の桜に目を奪われたりする。

 

 願わくば花の下にて春死なん by西行法師。

 

 櫻の樹の下には遺体が埋まっている by梶井基次郎。

 

 よく間違われるのだが埋まってるのは遺体であり死体ではない。遺体でないとこの檸檬の文章は成り立たない。

 

 死体なら樹は腐るだけだ。遺体だから樹はその養分を吸い上げ怪しいほど妖艶な花を咲かせる。

 

 ニユースで上野公園の花見をやってたが無粋の一言である。酒を飲んで騒げたら良い人ばかりだから。

 

 桜とブルーシートは最も相容れない。桜が美しくない。第一ブルーシートは警察が死体を隠すために疲う

 

 京都は花の下で酒が飲めるのは岡崎公園があるが、ここはブルーシート禁止である。さすが京都。分かってらっしゃる。ここでは各人が花茣蓙を持ち寄るか借りる。


  花見とは桜と人間が同じ風景として空間を作る事だがイキとイナセが必要だ。

 

 櫻の樹の下のBBQは論外だ。こう言う人達は無責任、無節操、無教養、無頓着だから知り合いになりたくない。

 

 最も2100年代に入るとソメイヨシノは消えるらしい。

 

 僕が死んだあとはどうでも良いが