制服 | 錦鯉春助の冒険

錦鯉春助の冒険

日常の恐ろしき風景

 大阪市立大学病院がアパートの傍にあった。当然看護婦寮もある。


 看護婦寮は20代前後の准看護婦ばかりだ。正看護婦になるとマンションを借りるか結婚してるかだ。


 職場は病人か老人ばかりだから恋愛感情があるはずもない。スタッフとの恋愛は准看護婦は殆どない。


 恋愛しても必ず病院中に発覚するからだ。出世を望むスタッフは准看護婦と恋愛しない。別れた時の評判を考える。大学病院にはありそうな話しだ。


 だから男慣れしない准看護婦をナンパするのは簡単だった。優しい言葉でコロリと落ちる。僕は複数人ナンパした。


 僕は全員に白衣を着たままやらせてと頼んだ。


 白衣の持ち出しは禁止であり見つかると処分される。


 1人だけ白衣を着て良いと云う娘がいた。瞳が澄んだ硬太りな看護婦だった。やがて子供を2人産み明るく楽しく家庭を切盛りする母親のイメージを振りまいていた。もっとも白衣はその手のショップで買ったらしい。


 白衣を着せたら、する時に脱がしてしても意味がない。白衣の胸の釦を外し中に腕を入れ膨らみを揉みながら右太腿を肩に担いだ。担いだ太腿はパンパンに張り詰めていた。良い子を産みそうな尻をしていた。


 白衣は偽物だが中味は本物の看護婦だ。けけけけけけ


「お注射欲しいか」

「あ!お注射下さい!太いお注射下さい!奥までお注射で突いて下さい!」

 けけけけけけ。


 看護婦の白衣も、女性警察官の制服も、スチアーデスのコスチュームも、女性秘書のスーツも、尼さんの袈裟も、その組織の象徴である。


 天皇は日本の象徴と云う意味と同じ象徴だ。


 象徴を辱め汚す事で、男が内面に潜める凶暴で凶悪な性欲を昇華出来るのだ。それで現実に現れないで済む。


 もっとも解り易い制服はスポーツ選手と軍人だ。敵が一目で分かるからだ。


 ジュネーブ協定では捕虜の人権は認められている。但し相手側の軍服を着てた場合は軍人ではなくスパイと呼ばれジュネーブ協定とは無関係になる。


 その頃、付き合っていた彼女は入墨の彫師に成りたい変わった女だった。


 その彼女に読売ジャイアンツのユニホームを着せたまました。


 本当はしてる間に彼女に読売の応援歌「闘魂込めて」を歌って欲しかった。だが彼女は断固拒否した。彼女も阪神ファンだったから。


 阪神のユニホームを着せてしたら?………


 不埓者が!恐れ多い!阪神のユニホームは神聖で厳かであり何人も犯すべからず。無礼者が!どアホ!


●吉田義男氏が亡くなられた。享年91歳。今牛若丸に合掌!