大人の準備 | 錦鯉春助の冒険

錦鯉春助の冒険

日常の恐ろしき風景

 昭和生まれの爺さんの勝手なボヤキですわ。


 子供が社会性を獲得するのに母親はまったくの無関係だそうです。


 これはフロイトやユングから始まる精神分析学の見解です。


 では子供はどうすれば社会性を獲得出来るか?簡単です。親の不介入で子供達が遊ぶ事です。


 心も筋肉も骨も負荷をかけないと強くなりません。


 負荷とは泣いたり笑ったり喧嘩したりする事です。子供達は少々怪我をしますがほっときなさい。


 中高一貫の私立高校に通う息子を持つ母親は、子供が傷ついたり失敗するのを1番恐れます。だから中高時代にオナニー未経験者も出てきます。


 中には御節介な母親が知らぬのは余りに可哀想と指で処理すると過激に発展して近親○○なる。これ日常的に転がる本当の話しです。


 オナニー未経験者がまともな恋愛などデキません。現実に以前AVで顔○面シャワーが流行った頃、それが正しい男のフィニシュだと信じたぼんぼん達は


 彼女が出来て最初の愛の交歓の折に彼女の顔面に(笑)


 やられた彼女の方は相当なショックでしょうね。常識で考えてもエチケット違反でしょう。僕のような擦れっ枯らしの男でもやらない。


 勉強が全てだから東大にも合格するでしょう。だが大学卒業までは学問ではなく勉強です。数学ではなく算数です。だから自分は頭が良いと錯覚する。


 それらが官庁勤めや政治家に転身すると奇妙な事に相成る。


 国民のためでなく組織防衛のための小役人になるか、世間知らずの化物政治家になる。特に世襲は世間知らずが多い。


 大人になる儀式を踏まずに大人になったのだから仕方ない。


 僕の先生は祖父だった。まず祖父は僕に食事の作法から教えた。基本的な箸やお茶碗の持ち方。くちゃちゃ音を立てず食べない事。

 

 食事の作法を覚えるのは、作ってくれた人や一緒に食べる人に不快感を与えないためだと祖父にしっこく云われた。


 歳時記の意味も教え込まれた。節分や土用の丑の日、秋分や春分、お彼岸など。当時日本人は歳時記を中心に生きていた。


 節分に巻き寿司も、クリスマスのケーキも、バレンタインのチョコレートもない。それらは歳時記や宗教とも関係ない商業主義だ。


 ハッピーマンディの如く馬鹿な政治家が祭日を屈辱して商業主義に貶めたのと同じだ。だったら天皇誕生日をハッピーマンディにやってみなよ!


 中学に入学すると、祖父はお祝いに寿司屋に連れて行ってくれた。始めての寿司屋だ。


 当時は回転寿司もないし、また生ものだから子供は行けない場所だ。僕はもの凄く緊張した。


 寿司屋のオヤジは中学生の僕に言った。

「お兄ちゃん、寿司屋は生魚を握ったりしないよ。必ず塩や酢や冷水や熱湯や火で炙ったり下処理した魚を出すんだ」


「生魚を握るのは寿司屋じゃない」何十年前の寿司屋のオヤジは言った