国家資格を取っても不安な理由は、努力不足ではなく構造的問題かもしれない

「一人前」の地図は、自分で描いていくもの

鍼灸師・施術者の挑戦を支える活動と情報発信を行っている

QVファクトリー代表/ツボ×ラボ運営者 是永裕次郎です
 

以前のブログでは、

国家資格を取得しても不安が消えない理由は、努力不足ではなく、構造的な問題があるのではないかということを書いてきた。

 

 

学校には卒業がある。

国家試験には合格がある。

でも、

「一人前になりました。」

という明確な基準は、どこにもない。

今回は、その続きを書いてみたい。


資格を取った後の道は、人それぞれ

鍼灸マッサージ師の国家資格を取得した後も、

歩む道は人それぞれだ。

勤務先で経験を積む人。

すぐに開業する人。

家業や他の仕事が忙しく、資格を持ちながら施術をする機会が少ない人。

どの道を選ぶかに正解はない。

だからこそ、

卒業した瞬間から、それぞれ違う道を歩き始める。


卒業後の取り組みが、大きな差になる

勤務先で勉強会や技術研修を受ける人もいる。

休日に外部セミナーへ参加する人もいる。

先輩に教わりながら臨床経験を積む人もいる。

同じ国家資格を持っていても、

卒業後の学び方によって、数年後には大きな違いが生まれることも少なくない。

それは能力の差というより、

どんな環境で、どんな学びを積み重ねてきたかの違いなのだと思う。


「一人前」は誰が決めるのだろう

以前、ある会員さんがこんな話をしてくださった。

「もう少し上手くなって、一定の基準になったら、お金をいただいて施術しようと思います。」

その時、私は一つ質問した。

「その基準は、誰が決めるのですか?」

その方は少し考え込まれていた。

もちろん、技術を高めたいという姿勢はとても素晴らしい。

でも、

「一人前」の基準を曖昧なまま追い続けると、

いつまで経っても自分に許可を出せなくなることがある。


地図がないから迷う

国家試験には合格ラインがある。

でも、

卒業後には「ここまでできれば一人前」という地図は存在しない。

だから迷う。

自信が持てない。

不安になる。

これは努力不足ではなく、

進むべき道を示す地図がないという構造的な問題なのかもしれない。


だからこそ、自分のゴールを決める

最近思うことがある。

大切なのは、

闇雲に行動することではない。

まず、

「自分はどんな鍼灸師になりたいのか。」

を考えることではないだろうか。

地域で信頼される先生になりたいのか。

開業したいのか。

スポーツ分野で活躍したいのか。

訪問施術を極めたいのか。

ゴールが違えば、

学ぶ内容も、

必要な経験も変わってくる。

目的地が決まっていないのに歩き続けても、

どこへ向かっているのか分からなくなる。

だからこそ、

自分なりの「正解」や「目標」を持つことが大切なのだと思う。


一人では地図は描きにくい

とはいえ、

一人だけでその地図を描くのは簡単ではない。

だからこそ、

様々な経験を持つ先生の話を聞く。

違う施術スタイルを知る。

開業している人の考え方に触れる。

そんな環境が、

自分だけの地図を描くヒントになる。


最後に

国家資格は、

ゴールではない。

本当の意味では、

学びのスタートラインなのだと思う。

だから不安になることは、

決して悪いことではない。

でも、

その不安を抱えたまま立ち止まるのではなく、

自分はどこへ向かいたいのかを考え、

そのための経験を積み重ねていく。

そうすることで、

少しずつ自分だけの「一人前」が見えてくるのではないだろうか。

ツボ✕ラボも、

場所を貸すだけではなく、

鍼灸師・マッサージ師一人ひとりが、自分だけの地図を描き、目標に向かって歩んでいける環境でありたいと思っている。

ツボ×ラボは頑張る鍼灸師マッサージ師を応援します

投稿者プロフィール

株式会社QVファクトリー代表/ツボ×ラボ運営者
是永裕次郎

「挑戦したいのに踏み出せない人をなくしたい」という想いから、ツボ×ラボを運営。
鍼灸師・施術者の独立や成長を支えるため、業界の課題やリアルな現場の情報、実践的な考え方を発信している。