国家資格を取っても不安な理由(続編)
有資格者と無資格者の違い、そして有資格者だからこそできること
鍼灸師・施術者の挑戦を支える活動と情報発信を行っている
QVファクトリー代表/ツボ×ラボ運営者 是永裕次郎です
以前のブログでは、
国家資格を取得しても不安を感じる人が多い背景には、
個人の努力不足ではなく、
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教育
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広告規制
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集客構造
-
業界環境
といった「構造的な問題」がある、という話を書いた。
特に、
「資格を取った後の道筋が見えにくい」
ここに大きな課題があると感じている。
今回はその続きを、さらに深掘りして、
有資格者と無資格者の違い
そして、
有資格者だからこそできること
について考えてみたい。
前回は「制限」について触れた
前回の記事では、
あはき師(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師)は、
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広告制限
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開設基準
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法律上の制約
などを受けている、という話をした。
その結果、
無資格業態の方が自由に発信でき、
一般利用者から見ると、
「無資格の方が良さそうに見える」
そんな矛盾が起きているとも書いた。
でも、有資格者には「できること」もある
ただ、制限ばかりではない。
当然ながら、
国家資格を持っているからこそできること
も存在する。
その代表的なものの一つが、
療養費(保険施術)の取り扱い
療養費とは何か
鍼灸やあん摩マッサージ指圧には、
一定の条件を満たした場合、
健康保険を利用して施術を受けられる制度がある。
これがいわゆる、
療養費制度。
対象となる症状や疾患について、
医師の同意を得ることで、
患者さんは一部負担金で施術を受けることができる。
これは無資格者にはできない
当然ながら、
この制度を扱えるのは有資格者だけ。
整体院やリラクゼーションサロンなど、
無資格業態では取り扱うことができない。
つまり、
国家資格を持っているということは、
単なる「肩書き」ではなく、
医療制度の一部を担える立場
でもある。
公的支援の対象にもなっている
さらに近年では、
物価高騰対策などの支援金・補助金が、
自治体から支給されるケースも増えている。
その際、
対象基準になるのは、
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有資格者であること
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開業していること
-
保険取り扱い届出の有無
など。
つまり、
社会的にも「医療」として位置づけられている部分がある。
業界団体の役割も大きい
こうした支援制度の背景には、
業界団体による働きかけもある。
個人だけでは難しいことも、
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職能団体
-
公益社団法人
といった組織が動くことで、
制度整備や支援につながっている。
これは、
「資格を持つ意味」の一つでもあると思う。
療養費施術は「大きく稼ぐ」モデルではない
ただ正直に言えば、
療養費施術は、
短時間で一気に大きく利益を出すようなモデルではない。
施術料金も制度上決まっている。
だから、
SNSで派手に見える業態と比べると、
地味に見えることもある。
でも、それは「価値が低い」という意味ではない
ここを勘違いしてはいけないと思う。
療養費施術には、
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継続的な健康維持
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慢性的な症状への支援
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通院困難者への対応
-
高齢社会への貢献
など、
社会の中での重要な役割がある。
つまり、
医療の一部としての価値。
これは、単なるリラクゼーションとはまた違う役割だと思う。
「派手さ」ではなく「役割」に目を向ける
今の時代は、
どうしても、
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派手な集客
-
SNS映え
-
短期的な売上
が目立ちやすい。
でもその一方で、
地域で必要とされ、
長く支え続ける施術者もいる。
そこには、
国家資格者だからこそ担える役割がある。
不安を払拭するために必要なこと
国家資格を取っても不安になる。
それは自然なこと。
でも、
「無資格の方が自由そう」
「自分たちは不利だ」
そこだけを見ると苦しくなる。
一方で、
有資格者だからこそ、
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医療制度に関われる
-
社会保障の一部を担える
-
公的支援の対象になれる
-
社会的信頼を持てる
こういった強みも確実に存在している。
最後に
有資格者と無資格者。
違いは単なる資格の有無だけではない。
そこには、
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社会的責任
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医療としての役割
-
制度との関わり
-
公共性
がある。
もちろん課題も多い。
でも、
その役割に自信を持ち、
必要な学びや発信を続けていくことで、
不安は少しずつ「使命感」に変わっていくのかもしれない。
国家資格は、ゴールではない。
でも、
社会の中で人を支える力を持った、
大きなスタートラインでもある。
ツボ×ラボはこれからも、
そんな有資格者の挑戦と成長を応援していきたいと思う。
ツボ×ラボは頑張る鍼灸師マッサージ師を応援します
投稿者プロフィール
QVファクトリー代表/ツボ×ラボ運営者
是永裕次郎
「挑戦したいのに踏み出せない人をなくしたい」という想いから、ツボ×ラボを運営。
鍼灸師・施術者の独立や成長を支えるため、業界の課題やリアルな現場の情報、実践的な考え方を発信している。
