がん摘出手術のオマケ | 不幸を書こうか幸福を書こうか、それが問題だ

母は、胃と肝臓のガン切除の手術を9日に8時間かけて行った。



 当日、父の話だといつ命が尽きてしまうかわからないほどの弱り方だったらしく早めに会い行くように、父が私に電話をしてきた。 



 そんな父から夕方、電話がありハイテンションで 



「 昨日とはまるで違う」と母の様子を話だした。 


 おしゃべりもできるし、集中治療室からすでに一般病院に移動しているらしい。 




 母は、緊急入院のあと3週間ほど何も食べず、ほぼ寝たきりで点滴のみで生きてきた。


 手術に耐えられたものすごいし手術後、一日で普通部屋に戻れるほどの回復ができるのもすごい。



 生き物ってすこいな、というか母の生きることへの執念がすごすぎる。 



 いいことだ。



 諦めたら、負けちゃう気がする。



 これからが、本当の戦いだもの。




 私の勝手な想像だと癌で、抗がん剤を飲んだりするのだと思っていた。 


 これから飲むことになるのかもしれないが、癌が発覚してから、癌については、全く何もしていない。 


 癌の治療ってこういう感じなのだろうか。 





 癌とは別に、母本人が一番悩んでいた病気は不眠だ。 


 もう20年やそこら、一日、1時間も寝られない。 


 そんな母も全身麻酔では少なくとも、8時間は寝ていた。 


 それからも、あくびを良くするらしい。つ


まりは、眠いってことだ。


 癌の手術がどうのこうのと、言う前に眠れていることに喜んでいるはずだ。 



 母の生きることへの執着ってそういう感じだ。



 そこにこだわる?それが心配?癌よりも?



 という感じ。



自分の体への心配やこだわりが、家族と違う。




でも、一時的であれ


 手術の予想もしなかったおまけのような事態。



 不眠解消。


 家族とは喜ぶ観点が違う。



 でも、とりあえず今は、よく寝て傷を治してもらいたい。