不幸を書こうか幸福を書こうか、それが問題だ

母は、9日に癌摘出手術をした。


 まだそれから、2日だ。


 術後、はじめての面会だった。 


 2日なにの、もう歩かされていた! 


 といっても、何メートルでもないが、今って、こんな感じなんだ。 





 子供の頃、母の事が大好きでそれは、弟も変わらない。 


 子供にとって、母は全てである。



 母の悪口の対象の父は悪い人だと思っていた。


 ママをいじめる悪い人、そんな感じ 。




 今となっては明らかに母はエネルギーバンパイアで父は吸われ続けている可哀想な存在だ。 



 普通、手術をしたら 


 無事に成功してよかった、とかまたみんなの顔が見れてよかったとか


そういう話をしそうなもんだがそんなことをは、一切ない。 



 父のことを気の利かない役たずだ、と永遠に繰り返す。 


  看護婦が意地が悪いとかそんな話をずっとしている。


 話を聞いているだけで誰もがエネルギー吸い取られるだろう。



 それが、母なのだ。


 でも、底意地は悪くない。   


 父と母がなんとか喧嘩をしないように娘の私が仲介する。 


 それが私の役目。


 それでいい。


 母親らしい姿を私には見せない。



 でも、それでもいい。



 少しでも笑ってほしいんだ。