とうとう日本男子フィギュア界に生まれたオリンピック
金メダリスト。この事実を改めて思うと、ため息が出る。

長い歴史の中で、とうとう手にする事が出来た。
でもでもでも、ゆづるくんは金メダリストなだけでは
なかった。グランプリファイナル、世界選手権と合わせて
今シーズン3タイトルを総なめ。歴代3人目?という快挙
なのだ。ここに書き並べているだけで、なんだかすごすぎて
羽生選手という人に後光がさしてきた気さえしてくる。

なんであんなに強いのだろう?当たり前だけど、すべてが
ノーミスなわけじゃない。でも、特にシーズン最後は
絶対勝っているし、まだ19歳なのにほんとにすごすぎる。
ちょいちょい彼の発言にもびっくりさせられる。自分の
心のコントロールの仕方がわかってきた。マイナスのことは
考えないようにしている、だとか(これも言葉ではわかる、
でも実践ができないのがほとんどの人だと思う。緊張は
誰だってする。ベテランでもする。あの体操の内村選手は
緊張はない、と言っていたけど、表現の問題でほんとは
そうじゃないかもしれないし、仮にそういう人がいたとしても
わずかだ)、樹くんと大接戦だった世界選手権は、意地と
気合いで勝ちました。と言っていたけど、そんなんで
勝てる競技ではないと思うのだ。

羽生選手は、みているとそりゃあ爽やかだし、とっても
癒されるし、礼儀正しく挨拶もいつ何時もしっかりしてるし
(これはひとえにご両親の育てられ方の賜物なんだと
思ってるけど)、笑顔も可愛らしいし、見てるとほんとに
楽しい。でも、その裏にあるこの人並みはずれた強さが
ほとんど超人的に近いレベルに思う事がある。

いつも前向きだし、(例えば、オリンピックに団体戦があると
そこで体力を消耗してしまうから出なくてすんでよかった、
と言ったのはたしかヨナちゃんだった気がするが、
ゆづるくんに至っては、僕は初めて出場するオリンピックから
団体戦があって、始めからそういうものだと思っているから
いいんです。と言ったり。)シーズン通して成功率の非常に
低かった4回転サルコーを最後の最後、世界選手権で成功
させてきたり。あと、私自身は東北地方に縁もゆかりも
全くないくせに、個人的に震災への思いが強いので、
地元とはいえ、いつも被災地への思いを口にしている
彼に尊敬(というのも違うかな?うーん)の念を抱きつつ、
地元愛や感謝の念をいつも忘れていないことに感心する。

震災が彼を強くしたのか?でも、それだけではあそこまで
強くなれないと思う。生まれ持った才能?素質?
もちろんそれが大きいとは思うのだけど、ちょっと
尋常じゃなさすぎて、神的な存在に思えてくるのだ。
彼の強さの秘密について、ものすごーく納得のできる
説明をどなたかにしていただきたい。

もちろん、チャン選手はオリンピックが不調だっただけ。
今シーズン負け通しではけしてない。でも、印象としては
最後の試合が残るので、オリンピックがゆづるくんの
勝利だとして、出場しなかった世界選手権でまたしても
ゆづるくん勝利では世界の印象は、やはり1位は
ゆづるくんだ、今のところ。

他の選手と違って、ゆづるくんに対する感情として
一番にあがるのは、私の場合”探求”。
彼を知りたい(こうかくと、なんか濃い濃いラブストーリー
みたいで気持ち悪いね)。
なんというか不思議でならないのです。素行(いや
これは別に全然知らないけど、たぶんあの人は
真っ白だなーと思うので)から笑顔から演技から
完璧すぎて、なんでなんでなんで?という状態。

例えば、プルシェンコ選手のように、どうだ俺の演技は、
という溢れ出る自信とオーラと存在感のあるタイプの
人ならまだわかる。でも、19歳にしてあのあどけなさ
で、世界のトップになっちゃって(までもプルシェンコ
選手も10代からトップだったのか・・・)あの可愛らしさで
ほんとによくわからない。ただ、非常に冷静な部分を
持ち合わせているのはよくわかる。どんな状況でも
分析している。よく見ている。そして、数値化した
具体的目標を掲げている。そこが唯一知り得る
強さの秘密のひとつ。でも、それだけでは全然
足りない。

そこにきて、プーさん好きというこの
ギャップ。もう、そこいらのおばちゃんからお姉さんまで
キュンキュンさせられまくりでしょう、そりゃあ。
彼だから許されるのです、プーさん好きというキャラも。
だって、キス&クライでプーさんと戯れててもかわいいなと
思うもん。と同時に、もちろん演出だとは全く思わないけど
私たちはだまされているのかな?とも思う。強いのに
あの可愛さをもった19歳の少年?という顔をもった
ゆづるくんに。

しかし、オーサーコーチのインタビューからは面白い
話が聞けた。カナダに拠点を移した頃にコーチから
ゆづるくんに出された課題。ジャンプを飛びたくて
しかたないティーンのゆづるくんから、いかにジャンプを
遠ざけるか。まずは、スケーティング。オーサーコーチの
中で美しいスケーテイング技術を持ち合わせていると
認識されているのは、やはりあのチャン選手だけだった。
一度ジャンプの失敗が結構あったのにも関わらず、
点数がそこまで悪くなかった試合があり、結局の
ところそれはコーチがジャンプよりも練習を強いた
スケーティング技術の向上によるものだった。
そして、難しい課題。コーチは17歳のゆづるくんに
大人っぽい滑りを求めた。少年から青年に変わっていく
この時期に、いつまでも少年の滑りではだめだと。
この点数も出にくい、出来た!と非常にわかりにくい
課題は難しい課題だったと思う。
ゆづるくん自身も言ってる事はわかるけど、どうやったら
いいのか答えがわからないと言っていた。
結局その特集の最後はこの課題がクリアできたのか
どうかグレーな感じで終わってしまったが、私は
古典版の♪ロミオとジュリエットがフリーで
採用されているところにその答えがあると
勝手に思っている。

少し話が脱線するが、ゆづるくんが阿部コーチと
タッグを組んでいた時、フリーで採用してたのも
♪ロミオとジュリエット。ただ違うのは現代版
ということだ。皆さん、ご存知だろうか?
現代版はあのレオナルド・ディカプリオと
クレア・デーンズ共演版でロミオであるところの
ディカプリオは白いタイツなんかはいてないし、
牧師さんだってアロハシャツの超現代版。
単純なリメイクではなく、時代をも変遷した
バージョン。だから、音楽もあんなビートが効いた
感じなのだ。現代版のゆづるくんの振り付けも
滑りも大好き。衣装も大好き。(衣装に限っては
現代版の方が好き。ごめんね、ジョニ子。)
※2014もエキシビションでは滑ってくれてます、
ゆづるくん。

しかし、現代版と古典版の大きな違い。それは、
現代の男女の関係性にも現れている。現代版の
ジュリエットはけっして待ってるだけではない。
きちんと自分でも戦うすべを持っているのだ。
しかし、古典版のジュリエット(オリビア・ハッセー
15歳は当時世界でも話題の初々しさの残った
女優さん)はひたすらロミオに恋い焦がれて待つ
だけ。そう、あの2Fのベランダから空を見上げて
ロミオの名を呼ぶ、有名なシーンだ。

大学生の頃、私はこの2作品を立て続けに見た
ことがある。ジェンダー(社会的性差)の
レポート課題に取り組むために。この2作品
を比較する事で、昔と今のジェンダーについて
考察したのだ。なので、非常によく覚えている。
どっちがいいとか悪いとかの問題でもないし、
どちらもよかった。ただ、世間の印象はやはり
古典バージョンではないだろうか?初めて
映画化された時のインパクトはやはり違うと
思う。そして、なにより羽生選手の青年性/
大人になった彼を表現するにはやはり古典版
の方がいいと思うのだ。だって、彼は
男性(ロミオ側)なのだから。かよわい
ジュリエットを助けようとする側なのだから。
ジュリエットも強い、なんて要素はいらない。

そう思ったとき、勝手に自分の中で合点が
いった。ゆづるくん、ほんとにロミオを演じきるのねと。

古典版は音楽からしても、終始物悲しい感じが
漂う。悲恋のストーリーなので当然なのだが、
古典版はその感じが強い。表現力がこちらの方が
求められる気がする。なので、おんなじロミオとジュリエット
でも、バージョンを変えたことに意味があると私は思うのだ。
事実、振り付けそのものもだが表情にも年齢を重ねての表現力
が出ていた気がした。

羽生結弦選手を初めてTVで見たとき、なんて
可愛らしい男の子が出てきたんだと思った。
衣装も中性的で(いつから衣装担当か知らないが
あのジョニー・ウィアー/通称ジョニ子 製作
なので当然なのだが)、男の子なのに
ビールマンスピンができるなんて、あの子は
女の子?中性だー。とか言い回ってた。
(いやでも今年はもっと若い選手で、確か
あのフィリピンの選手かな?やってたのを見たし
プルシェンコもその昔やってたから憧れて、ゆづるくんも
トライしたらしいというのも後から聞いたけど)
今でもプーさんのお供は変わらないけど、でも
彼も大人の階段登ってる。演技にちょっとずつ
入れてきているのだ。

ただインタビューもろもろの発言に関しては、
もう大人顔負けというか二重◎。何も
言う事ないくらい、しっかりした受け答えで
目上の方への尊敬も忘れないし、おごることも
なく、どこまでも礼儀正しくスマイルで。
なのでまたわからなくなってしまうのだ、
可愛い顔して精神的にはすごく大人な
気がしてくるのだ。ただプーさんが好きなだけで
(まだ言うか。笑)幼少期の彼の映像をみていると
声変わりもしてないのに、今よりトーンが低い。
ちょっと世間に対して斜に構えている(わけでは
けしてないのだが)というか、ちょっと反抗期の
子みたく、照れ隠しゆえのぶっきらぼうさが発言に
現れている。それが、どうだろう?19歳にして
大成しているのだ。高校生の頃には、もう反抗期
的なものもなければ、発言におけるあどけなさも
ほとんどない。同世代は、反抗期まっしぐらよ。
ここもまたギャップ。プーさん好きなのに。
(しつこい)
ほんとに掴めない・・・とまた思ってしまうのだ。



羽生選手の回は、とりとめがなさすぎて自分の
言いたい事が人にまったく伝わらない可能性が
大だが、あくまで記録なのでよしとしよう。
彼の場合は、注目度が今現在ぶっちぎりで高く
あらゆる情報があって何から書いていいのか
わからないくらいだったけど、とにかく来シーズンも
目が離せない。どうなるのか?このまま強さを
保てるのか?保ってほしいけど、強力なライバルが
チャン選手以外にももちろん出てくるだろうし
出てきてほしい。
まだお披露目されてない4回転も習得したとも
語っているし、それはそれで楽しみだ。
でも、個人的な希望としては、それが彼の個性で
あるのかはわからないけど、やっぱり大ちゃんのような
樹くんのような表現力をブラッシュアップして
ほしいなと思う。ジャンプがあれだけ飛べて
そこに表現力がついたら・・・?今は
もう少し上の選手に座布団何枚か取られている
はずですが、そこを強化したらどれだけ
最強になるんだろう?

伸びしろがほんとに大きいゆづるくん。
来シーズンは10月頃から観戦するので、また
すてきなプログラムお待ちしております。
怪我負傷にはくれぐれもお気をつけください。

シーズン通しての成長を勝手に語れるくらい
はまってやります!(何宣言だか?!)



http://www.youtube.com/watch?v=EvsUo5NyC-w
↑2014世界選手権フリー後の得点待ちにてプーさんと握手するゆづるくん
(オーサーコーチがハビエル選手のフォローのため不在だったので)





ソチオリンピック金メダルおめでとう!!
金メダル
そして、次は我らが?大ちゃん。
今期はほんとにかわいそうで見ていられなかった
全日本選手権。
大ちゃんがオリンピックに行かないなんてこと
あるわけないと思ってたので、まさかの
出場危ぶまれる・・・状態にほんとに発表まで
祈り続けたよ。

大ちゃんは泣いていた、自分の選手生命が終わったかと
思っていたとも言っていた。
けして弱い人では全然ないのだけど(言うまでもない)、
私は大ちゃんのスポーツ選手としては珍しい、ビッグマウス
でないところが大好きだ。アスリートにしては優し過ぎる
ところが好きだ。
間違いなくトップアスリートなのに、どこか自信なさげな
発言が好きだ。でも彼は弱いのではなく、弱い自分も
知っている、認めているのだと思う。大人になって
それも含めて”高橋 大輔”なんだと知っているのだと
私は思っている。

それではだめだと言う人もいるだろう。
でも、人間だもの、スポーツ選手にだっていろんな
タイプがいていいと思うのだ。個性がせめぎあって
いいと思うのだ。(それこそ哲学者もいるしね、笑)

でもそのどこか優し過ぎる部分を持ち合わせた高橋選手は、
男子選手としては類を見ない繊細な演技を得意としている。
得意としているってレベルではなくて、ほんとに地球上で
彼だけだと現時点で私は思っている。
たしかにオリンピックの出来は、本人も満足の出来では
なかった。でも後のエキシビション。なんだこの人は、
と思った。♪ブエノスアイレスの朝、だったかな。
特にね、衣装もどうってことはなかったの。
でももうあの地球一のステップに、磨きがかった演技力。
存在感。オリンピックの順位なんか全然関係なくて、
エキシビションでもし順位をつけるとしたら、私は
間違いなく大ちゃんが金メダルだ。
実況されてた八木沼さんも、高橋選手のポテンシャルが
凄すぎて、圧倒されていたのをよく覚えている。

バンクーバーで日本初の冬季五輪男子フィギアメダルをもたらしたのは
高橋選手だった。偉業だった。しかし、今回いとも簡単に
それは越えられてしまった。歴史は塗り替えられる。
そして、そのバンクーバーで異議を唱えた皇帝プルシェンコの
提唱もあって、4回転ジャンプ時代に突入した男子フィギア界。
度重なる怪我でなかなか昔のようなジャンプが飛べなくなった
大ちゃんにはそれからの4年、若い選手が脅威だっただろう。
ただ”競技”と呼ぶ限り、ジャンプに重きを置いた評価をする
のは仕方ないと思う。いやもっというと確かにそうあるべきだとも
どこかで思っている。

ただ大ちゃんの華麗なため息もののステップワークとなると話は
別なのだ。男子選手であそこまで手の先に神経が届いた演技を
する人が希有な存在なのだ。私はある意味、高橋選手以上に
”見とれる”演技をする選手を知らない。なんというか
ほぼ人間国宝レベルなのだ、私にとっては。
だから、競技である以上、ジャンプ至上主義なのもわかるには
わかるのだけど、この大ちゃんの貴重な演技力だけは
もっともっと評価されてほしいなといつも思うのだ。
彼自身、ジャンプを飛ばないと、4回転を飛ばないと
バンクーバー以降、世界と戦っていけないことは
百も承知だった。その上で、ソチをも目指すことに
したその決心に、その後の覚悟に、その後の努力に
拍手を送りたいと思う。
別にバンクーバーで辞めたって全然よかったのだ。
あの時代の活躍は間違いないし、今日のハイレベルな
日本男子フィギュア界を作ったのは彼の功績がきっと
一番大きい。それだけで十分だったのだ。
でも彼は応えてくれた。きっとバンクーバーまでよりも
それからのソチの方が結果的には辛かったというか
厳しかったのではないかと思う。どんどん這い上がって
くる若手選手。怪我の後遺症etc。
しかしアスリートはほんとに言い訳をしない。
してもどうにもならないことを知ってても
やってしまってる弱い私とは大違いだ。
強いなと思う。

4回転ジャンプの強化を目標の一つに掲げて
いた高橋選手。本田武史コーチとも取り組んで
今シーズンいい感じで飛べていた時もあった。
(・・・とこれは観戦できておらず、ニュースネタ。
自分の中でリアリティがないのが悔しい)その
調子でいければ、もっと違ったかもしれない
ソチ。でも怪我は起こってしまった。
アスリートはいつどこで負傷してしまうか
わからない。いつも背中合わせだったことを
ファンの私たちは忘れていた。
たぶんもうこんな一般市民の私たちには想像できない
悔しさだと思う。怪我/出場枠に入れない事/
心と体が追いつかない・・・アスリートたちは
どれだけの悔しさと戦っているのだろう。
だけど、”悔しさからしか成長はない”と誰かが
言った。悔しい思いなんてできれば、あんまり
したくないけど、アスリートたちはほんとに
ストイックだ。

またこんなに4回転4回転と言われる男子フィギュアだけど
大ちゃんは自分の得意分野にもきちんと磨きを
かけていた。もう十分すぎるはずなのに。
大ちゃんの代名詞であるステップをさらに
向上させるべく、彼はシーズン前に単身渡仏していた。
ジャンプがない分、ステップワークが非常に大切かつ
ハイレベルになるアイスダンスから教えを請う
ために。ほとんど、キュンとした裏話だった。

そして大ちゃんのソチでの演技。ゴーストライター問題うんぬんも
あったけど・・・のショートもビートルズのフリーも
どちらも大ちゃんにすごく合ってた。
ソチでは違ったけど、今シーズンのホワイトのトップスに
黒のパンツというとてもシンプルな衣装が好きだった。
そして、出場自体が危うかった年末からとうとう
怪我も治りきらなかったけど、ジャンプも両足着氷
だったりもしたけど、ショート自体は4位とよかった
ところ、長丁場のフリーはなかなかジャンプも決まらず
伸び悩んだ結果になったけど、あんなにいらないものを
そぎ落として滑っている高橋選手を私は見た事がなかった。
”すがすがしい”と表現されることに、本人は事後インタビューで
自分の中では全然そんな心情にはなってなくて、悔しい思い
もたくさんあったと話しているが、全くそんな風には
見えなかった。
フリー後、確かに満足した時の(例えばあのバンクーバーの時の
ガッツポーズとか)表情とは違ったが、苦笑いとも違う
とても大ちゃんらしい、いい意味での”今の僕にできるのは
悔しいけどここまでかなー。もっと滑りたかったけど、
テヘ。”みたいに見えた。とても愛嬌のある顔だった。
ベテラン選手にしかできない顔だと思った。
私はそれを見て演技どうのこうのより、(いやでも
演技もジャンプは決まらなかったけど他のエレメンツ
はすっきりして見えたのだ。体系すらも)こんなに
すっきりした表情の大ちゃんが見れてうれしいとすら
思った記憶がある。
あれは何だったのだろう。本人ですらよくわかって
いないようだったので、ちょっと幻覚に近いのだけど、
すごくいいものを見た気がしていた。

ソチ全体を振り返った感想は、決まって”いやー、
厳しかったですね。でも、悪い中でのベストを
尽くすことはやりました。悔しいですけどね。
いい思い出もたくさんできました。”と語っている。
経験値の多い高橋選手ならではの、何か卓越した
境地にたどりついた気がしないでもない
コメントだなといつも思う。

世界選手権も辞退するほどの、怪我だったのに
よく出場してあの演技を見せてくれたね、と
ほんとに感謝したい。
アイスショーにも挨拶のみだったりで、
休養と今後の進退を考える時間が今は
必要ですね。ほんとにゆっくり
考えてほしい。


そして、そして、詩子コーチじゃないけど
私もあなたの演技が一番好き、だと思います。


~おまけ~
今シーズン終わりに、you tube を見すぎていたらこんなcuteな
動画を発見
ぜひ、癒されて下さいな。

http://www.youtube.com/watch?v=DDE09X0MDR0


さらにさらに、もう一つ。
大ちゃんを語る上で、欠かせない言葉を忘れていた。
それは、”色気”。男女合わせて、あれほど色気のある選手、
色気という存在感のある選手は他にいないと思う。
皇帝プルシェンコは、ごめんなさい、私は色気を
感じない。ゆづるくんにも、まだ感じない。
樹くんには、ちょっと感じる(笑)
真央ちゃんは、色気というよりかわいらしさ。
ソトニコワちゃんにもちょっと感じる(笑)
ひとえに個性なのだけど、彼の大きな武器だ。
フィギュアスケートについて、いきなり記事を書き出したのだけど
実はにわかフィギュアファンという訳じゃない。
小学生の頃から観戦は習慣だった。
当時は伊藤みどり選手の銀メダルがすごかったくらいで
日本人選手はまだ今のことを思えば、活躍が少なかった時代。
フィギュアスケートは欧米のスポーツとまで言われてた。
でもフランスきってのエンターティナー、キャンデロロ選手の
エキシビションが何より好きだったし、反戦への思いを込めた
”花はどこへ行った”を演じたカタリーナビット選手などは
強烈なインパクトで子供心に衝撃を受けたものだった。

で、前にも書いたとおりこのオリンピックシーズンは何の予習もなく
全日本選手権(兼ソチオリンピック出場選考会)からの観戦。
男子フィギュア界がこんなに白熱しているとは知らなかった。

女子のほうは想像通りの3人だったけど、男子の町田選手
は想定外(勝手に私の中だけでだけど)。
なんで?なんで小塚くんじゃないの?小塚くん出したげてー
とまで叫んでた。何にも知らないくせに。
だぶん今でも誤解している人は多いと思うけど、樹くんは
初めてみると、確かにナルシスト度合が高い。
演技自体も発言も。

だけど、引退したミキティも言っていた。フィギュア選手には
少なからずナルシスト気質が必要だと。なるほど。でないと
一人で氷上ですべってなんかいられないよね。
それでも五輪が始まるまで、というか終わるまで、もっと
いうと世界選手権が終わるまで町田 樹選手という
人となりをきちんと知らないままだった。

やりすぎ?っていうくらいのショートプログラム、
エデンの東の最初の入り込み方。
数々の哲学的発言。
自分を演出している・・・と思わざるを得ない。

ただ私が一番衝撃だったのは、自分の変え方、精神のあり方
だった。ソチオリンピックは一生に一度の晴れ舞台、人生のチャンス
と位置づけ、昨年の自分とは違う自分にならないと
いけないとそれを実行に移していたことだった。
言葉ではね、みんな言うんだよ、そういうこと。かくいう自分も
そう。でも、実践できるかっていうと、これは非常に難しい。
なかなかできない。

でも彼のすごいところは、その意識の変え方だった。
1.当たり前だと思っている事を当たり前だと思わない
ようにすること。
例えば、4回転ジャンプは難しいだとか、フリーの演技
4.5分の最後は体力的に辛いとか。
当たり前のことを当たり前だと思わない。これって簡単な
ことだと思う?日々の私は、これでがんじがらめになって
いる気さえする。人はともすると自分に甘いし、
その言い訳として当たり前を主張する。
その言葉を聞いたとき、私は大げさじゃなくちょっと
頭を強く打たれた気さえした。
で彼の場合どう意識を変えていったかというと、例えば
難しいと思っている4回転ジャンプを飛ぶ際に
いつも彼自身がクリアしないといけない、と思っている
ポイントがだいたい6つくらいあったらしいのだけど、
2つに絞ること。
6つもあると緊張やちょっとした状況の変化に対応できず
結局失敗につながるからということらしい。
まさに、目からウロコ。技術がハイレベルになるほど
何かをシンプルにするって発想じたいがなかなか
出てこないんじゃないかと思うのだ。
恐れ入りましたって正直思った。

2.気合いを入れ直す
知ってますか?樹くんが2013年のお正月からその
言葉を体現するために、坊主頭にしたことを。
坊主頭でトレーナールームに現れた樹くんを見た
先生(トレーナーの方)はかなりびっくりしたらしい。
だって、フィギュア選手だよ、試合に出られるの?
でもしかし、本気を見た目にも表すと周りを動かす力にも
なることを彼は知っていたのかもしれないと思う。
彼の本気度合いを目の当たりにした先生は、一緒に
体幹作りに励み、結果樹君はジャンプが飛びやすくなったそう。

3.哲学書を表現力に生かす
彼は自分でも、自分が変わっていることを知っている。
周りからもよく言われているらしい。
シーズン中、代表選手みんなへのインタビューでも
一人だけ難解なコメントを残し、他の選手のみならず
司会者を困惑させていた。?マークを10個くらい
浮かばせていた。
グランプリシリーズのアメリカ大会優勝した際の
コメントも第一声がエデンの東の著者への感謝の
言葉だったという。
そして、ことあるごとにエデンの東を読み直しては
今期のプログラムを演じる際のヒントにしているらしい。

・・・うんぬん、哲学エピソードもたくさんあるのだけど、
一番興味深かったのは
timshel(ティム シェル・・・エデンの東に出てくる言葉)の
オリジナルの解釈をし、今期のテーマに掲げていたこと。
直訳は→「汝(なんじ)、治むること能(あた)う」で、これまた
素人には難しい表現なんだけど、
町田解釈になると→「自分の道は自分で切り開く」となり、
五輪に出場したい!じゃなくて、出場権を取りに行く。
となるのだ。
若干ね、自分演出入っているとは思うのよ、それは。
でもここまで言える事がすばらしいキラキラ
せっかく取材がくるんだから、自分演出も大切。
いやだって、芸能人がどうでもいい恋愛事情を
売り物にして話題性を提供しているわけでもなんでも
ないんだから。
彼は誰かのがんばりだとか、誰かの言葉をそのまま
引用しているんじゃない。自分流に解釈した言葉を
話しているのだし、そして何よりがんばったのは彼自身なのだ。
そして、自分の事を自分の言葉で表現する必要があると
思うとも彼は語った。これは常日頃私も思っている事だった。

4.環境をかえて自分を追い込む
それまで活動拠点はアメリカだったらしいのだけど、
恵まれた環境だと思った彼は帰国し、一般市民が
すべることもあるアイスリンクで練習して
今シーズンを迎えた。いまや海外に拠点を置く事が
メジャーではあるけど、日本からでも世界と戦える事を
証明したかったとも語っている。

そこで、新しい練習も取り入れているのだけど、
興味深かったのはコンパルソリー(記憶にないのだけど
1990年までオリンピックのフィギュアの種目に組み込まれて
いたらしい)という延々と円を描きながらゆっくり正確に
滑り続ける一見地味な練習。でもこれでエッジの使い方の
練習になったらしい。
あと、ゼロ回転ジャンプ。とにかくまっすぐ飛ぶことだけに
集中し、4回転のジャンプを安定して飛べるようになったらしい。
これで今シーズンの4回転の成功率が飛躍的にアップ。
オリジナルな練習で獲得できることもたくさんあるのだ
なと納得させられた。

ソチオリンピックでは、初めてということもあり、自分が
思っていた演技はできず、悔しさが残っていた樹くん。
(でも、それでも5位なんだよ。すごいと思う。)
世界選手権は何か起きそうな予感がしてた。
そしたらそしたら・・・、町田選手に関しては
ほんとにもう世界選手権がすごかった。
あの歴代3位の得点のショートP、鳥肌立って号泣だった。
フリーも転倒はなく、必死でこらえていたりもし、
ほんとに気合いが違った。最終的にはゆづるくんが
フリーで逆転し、0.33差で銀メダルになったけど、
ほんとに素晴らしかった。戦い後の二人のコメントも
爽やかだし、コントみたいで楽しかった。
日本人同士でこれだけ切磋琢磨できるレベルに
なったことも感動した。

ソチ五輪出場「第6の男」と呼ばれた彼は
今シーズン日本中の話題の人となり、あえて哲学発言を
しなくても注目される存在となった。町田語録でもって
自分演出する必要がなくなり、これからは純粋に演技だけで
勝負していくと、語録卒業宣言をしたらしいのだけど、
ファンとしては残念だなーと思う。

とにもかくにも、12月あたりの私はほんとにこのnew フェイス
樹くん(それまでも、存在は知ってたのよ。全日本選手権とかでは
見てたから、でもやっぱり彼がいうとおり、大ちゃん/ゆづるくん/
小塚くん/無良くん/信成くん・・・の次だったんだよね)に
対してはほんとに失礼極まりない発言を数々していたことを
お詫びしたいと思う。
でも、彼のがんばりやモットーにはほんとに開眼させられた。
新しい風が自分の中に入り込んできた感じだった。
今シーズン、彼に出会えた事に私は感謝したい。
結果もすごいけど、ただただもう取り組み方に頭が下がる。
来シーズンも楽しみにしています。











~余談~
樹くんの憧れの選手は、ずっと大ちゃんだったそうで
高校→大学と一緒。あー、だからかと思う。
樹くんの表現力、大ちゃんとはまた違うには違う
のだけど、手の先まで神経を行き渡らせている感が
よく似ているなと思うのだ。憧れの選手の特徴を
受け継いでいるというか。でも、今期は
大ちゃんを抜いたね、憧れの存在はいつか
ライバルに。ステキ。

あと、数あるリサーチの中で、樹くんのお母様が
出ていらしたのだけど、この不思議ちゃん樹くん
のお母様とは思えないくらいのさばさば感で
ちょっとびっくり。おうちで二人はどんな感じなのかなと?

それと最後に、表現者の代表町田選手は振り付けも自分で
することがあるらしく、話題は白夜行(ドラマ化も映画化も
されたあれね)。エキシビションナンバーなんだけど、
樹くんの入り込み方が見事にはまっていてよいです。

http://www.youtube.com/watch?v=nAJ-dmHjX_A

ソチのエアギターもよかったけど、こちらが一押し!