イスタンブール記 その1 | dive

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いつでも世界のどこかから。

ワクワクが過ぎたのか、昨晩は眠れずに明け方までもぞもぞしていたら…

出発しようと思っていた時間をとうに過ぎていた笑い泣き

まー良いの。

ひとり旅はのんびりツアー。

お世話になっているお家の人々は既に出掛けており、友人のお母さまがいるばかり。
英語は通じないけど、いつも気に掛けてくれて、とても優しいママ。
朝ごはんを用意して頂きましたニコニコ

まずはメトロへ。
予定より出発が遅れてしまったけど、とりあえず向かうはシルケジ駅。

あの!
オリエンタル急行の!
終着駅!
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ぐあっ素敵だラブ

オリエント急行も憧れの列車でした。
乗ることは叶いませんでしたが。
アガサ・クリスティで堪能しました(笑)

うろうろと写真を撮る私、怪しむ人もおらず、快適。

シルケジ駅から南下していくと、お土産物屋さんやレストランがずらり。

スパイスとお茶屋さん。
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この種類と陳列は幸せだなーあラブラブ  

お店のお兄さん。
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撮って!!!
てしつこかったので根負け(笑)

お茶も凄かった!
柘榴と林檎のブレンドティーを飲ませてくれました。
美味しかったラブ

まだ街歩きを始めたばかりだったので買いませんでしたが、ちょっと甘くて柘榴の酸味と良くマッチしていて飲みやすかった。

フウだよ、と言ったら、フウ?ヒュウ?と迷って、わかったじゃあ、君はヒュッレムね!と勝手に名付けられた。
そしてその名の香油を出してきた(笑)
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つけさせて貰いましたが、それより何より、また名前増えた笑い泣き笑い泣き
カナダではSue やFになり、マドリッドではQuになり、果てはプラハでEteなどの名前を授けられた私ですが(笑)、もう友人と家族が正しく呼んでくれれば良いですよ。


さて。世界史のお時間です爆笑


このヒュッレム(Hurrem)、というのはかの有名な立法者で壮麗王(the Magnificent)と称されたスレイマン大帝(スレイマン1世、在位1520〜1566年)の正妃だった人で、奴隷から皇子を産んでのし上がった人。
多分、トルコ史を語る上で欠かせない人物のひとり。
ヒュッレム・スルタン と呼んだり ヒュッレム・マセキ・スルタン と呼んだり。
マセキ、は寵姫とか突出して特別な、といった意味です。

スレイマン大帝統治の時代、スルタン(王、王妃の意)の奥さま(正妻は4人持てた)達は、皇子は1人のみという不文律があったようだけど、ヒュッレムは慣例を破って4人+王女1人。
また法による婚姻関係というのを初めて結んだ人でもあり、事実上あのイスラム世界に一夫一妻制を(紙の上で)復活させた人でもあります。
システム上、通常だと皇帝は書類上生涯独身扱いだったようなので、これもまた異例。
法による、ということができたのも、多分にスレイマン大帝が法整備を盛大に促進していたからだと思うけども、とにかくイスタンブールに、当時としては珍しい女性ながら、変化をもたらした人です。

その後の史実は案の定の跡目問題による骨肉の争いが起こるわけだけども、それはまた別の話…キョロキョロ

スレイマン大帝の後を継いだのが能無しセリム2世だった為にその後の帝国はお飾り皇帝を据え、権力と欲望の渦を形成する官僚達によって支配されていくわけなのだけど、これもまた別の話…キョロキョロキョロキョロ

ヒュッレムの後に続けとばかりに後宮の発言力が増した為に、賄賂と腐敗が進んだのもまた別の話…キョロキョロキョロキョロキョロキョロ

ヒュッレムさんは、後宮(ハレム)の宦官を掌握、側室達を次々と暗殺したという話も…あるけど、女性の政治への参加の先駆けとなった彼女の人気は現代でも衰えず。

確か何年か前に壮大な映画の様な煌びやかなドラマもやっていたような。
全編トルコ語だったけど(笑)

ちなみに、当時の後宮の最高権力者というのは皇帝のお母さまで、つまり皇太后ですね。
皇帝よりも皇太后の機嫌を損ねた方が死活問題だったようです。
大変ねえ…


このヒュッレムの息子達より前に生まれていた第一夫人の息子で第一皇子のムスタファは、超優秀だった。ので、殺されたのです。
当時の慣例だと、王位を継承する皇子以外は争いを避ける為に殺さねばならなかったので、自分の息子達を殺されたくなかったヒュッレムの、母の愛…ですかねえ。
どうでしょうヒュッレムさん。
宮殿に渦巻く権力への欲に勝てなかっただけなのか…

国のことを考えた結果ではまずないでしょう。
結果的にオスマン帝国の衰退の一端を担ってしまったわけだし、そう考えるとスレイマン大帝の優秀さとヒュッレムへの甘さのギャップがとても疑問ですね。

そんなヒュッレムさんのお話でしたニコニコ

名前には陽気な、とか朗らかな、といった意味があります。
意味は素敵なんだけどなあ(笑)


もやもやと考えながら歩いていたら少し疲れたので、道のベンチで休憩…と座って2秒(本当にそれくらいだった)でお客さんが膝に(笑)
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さすがネコ大国トルコ。
そこかしこにいるネコに懐かれまくる
うちの子は私に懐いてくれないのに笑い泣き笑い泣き

暫し体温を提供、だが私は行きたいところがたくさんあるのよネコさま。

お客さんとサヨナラして向かったのは、トプカプ宮殿。
色々殆ど並ばずに入れるミュージアムパスを購入!
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したものの、トプカプ宮殿なんと16時まで入れないガーン
VIPが来ているからとかなんとか…で、詳しく聞いてみると他の行きたかったモスクも16時まで入れない…

ええええーんえーん

そんな情報どこにも…!!
しかし道理で警察が多いと思った。

イスタンブールのイケメン警察官を見て
これが現代のイェニチェリ(Yeniçeri)…!!
ひゃっほーいラブラブ眼福眼福ラブキラキラ
とか興奮してた自分を引っ叩きたい(笑)

イェニチェリはちなみにですが、皇帝直属近衛隊で、文武両道当たり前、見目麗しい隊だったとのこと。

興奮してる場合じゃなかった。
いくら警戒中のイスタンブールとは言え、多過ぎたことに疑問を持つべきだった…


仕方ない。

トプカプ宮殿前は薔薇が満開で綺麗だったし、
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街歩きを再開することに。

途中、驚くほど日本語ペラッペラのおじさまと知り合いました。
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私が一人旅だと知ると、火急の用がない限り近付かない方が良いエリアなどの治安情報、買い物しちゃいけない所など、たっぷり教えてくれましたびっくり
行ってみたかった所も含まれていたけど、今回は忠告に従うこととしました。
グランドバザールも、買うな!とのことです。
相場の3〜15倍(!?)にもなっているから、だそうです。

地元の人が言うなら本当に良くないのだろうし、エリアについても、どう足掻いても私は今現在の自分の性別を変えられないので、避けた方が良いでしょう。
残念ではありますがショボーン

安全第一。
次回来る時には、行けるようになってると良いなぁと思います。

さて。
小腹が空いたので、おじさまにオススメして貰った眺めの良いレストラン、Seven Hills に行ってみましたニコニコ
Seven Hills(七丘)と聞くとローマに関わりがあるのかと思ったけど、そうじゃないようでした。
調べても分からず。


さて。
こちらがアヤソフィア。
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こちらが通称ブルーモスク。
スルタンアフメットジャミィ。
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この2つの東側はすぐボスポラス海峡になります。

何という景色か。

魅入ること暫し…はー。ため息しか出ない。
美しい街ですね。

融合を重ねたが故の、独特の美があります。

変遷を重ねたイスタンブールに見習うべきところが多々あるのではないかと思ったり。

上の写真の様に現代的な部分が目に入らない様に撮ってみると、建設当時が想像できて、何とも不思議な気分でした照れ

遅めのランチ!
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サラダとラムチョップ。
と、ワイン赤ワイン

トルコはワインも有名です!
赤の方が有名かな。白はそうでもない。

お祈りの時間だったので、ブルーモスクから聞こえるアザーン(礼拝への呼び掛け)に聞き入りつつ、贅沢な時間を過ごさせてもらいました照れキラキラ
ものすっごい異空間感覚だった。

ちなみにお味は、とても美味しかったラブラブ
ラムチョップ、柔らかくてジューシィ〜
他にも色々気になったのだけど、1人だと食べられる量に限りがあるからなぁ。
そこだけが難点キョロキョロ


行きたいとこに行けなくなった私、ヒュッレムという新しい名前を貰ったことだし、関連のある所へ行くことにしました。

ヒュッレム・スルタン・ハマム!

ハマムです。
トルコ式公衆浴場おねがい

ハマム体験もできるし休めるし、何より贅沢にお湯使いたい。笑

ここ実は、完全予約制なのです。
本来ならね。
でも、突撃してみたら入れてくれましたウインク

受付を済ませて、ベテランらしきおばさま(Baharさん)に手を引かれていざ!
あ、最中の写真は撮れませんでした
カメラ壊れちゃう(笑)

いやーまず、キラキラキラキラ豪華キラキラキラキラ

きらっきら!

さすが、ヒュッレムさまの命を受けたトルコ最高の天才建築家シナン作。
2008年から建物の整備を開始し、2011年にオープンしました。
その前までは絨緞屋だったり倉庫だったり刑務所だったりびっくり!したこともあったそうです。

所々にヒュッレムが利用していた当時の大理石が見られるようになっていました。

豪勢な生活をしてらしたのねぇ。


まずは着替えて(と言ってもほぼ裸)、担当のBaharさんに優雅に手を取られ、蒸気の篭る屋根の高い場所に連れられ、そちらにお座りくださいと丁寧に言われ座って…………容赦無く頭から掛けられるお湯!笑
何でそこだけそんな勢いなの笑い泣き笑い泣き

お湯かけてふやかして…をしている間にBaharさんもお着替え。
なるほど、正装的なね!

そして満遍なくお湯を掛けられた私は次に入り口近くの部屋に戻って、垢すり。

悲鳴を上げる程ぼろっぼろ出たもので(笑)、いやー!と言っていたらBaharさんも笑ってた。
フツウよー!
だそうです。
本当かい!

ついでに顔も垢すりされて、次は最初に行った天井の高い立派な部屋。
仰向けで寝るように指示されて待っていると、泡風呂をひっくり返したかのような量の泡でどんどん埋まっていく。
枕カバーのような袋に石鹸が染み込ませてあるようで、それを膨らませて絞って作った大量の泡をどんどん乗せられていきました。

何だこれ楽しーーいラブラブキラキラ

はしゃいでたら目に入るから閉じて!と注意を受ける。笑
そうして全身隈なく洗われました。
頭も。
ハゲるかと思ったくらい痛めだったけど笑い泣き

ちょっと思い返していたのは10年以上前に韓国で体験した垢すり。
あれは洗濯機で洗われるジャガイモの気分を味わえたけど、今回は人間として洗われた感じ(笑)

丹念なマッサージまでしてもらった、直後のこの肌艶キラキラ
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つやっつやでしたおねがい

いやーありがとうBaharさん。
一緒に写真撮りたかったよー。

シャンプーなどは、ヒュッレムが好んだという西洋花蘇芳の香りなんだって。
ほうほう。

いやぁ、良い体験でした。
楽しかったし気持ち良かったし、体重減ったんじゃないかなニヤリ

さっぱりした後は、行きたかったオリエント古代史博物館に…向かったのだけど、絶賛改装中えーん
今年はこんなの多いなあ。

なので、タイル博物館を覗いて、休憩がてらチャイ飲んでまた歩いていると…こんなお店を見つけました。
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ピスタチオ好きな私としては、試さずにはいられない。
どれがピスタチオ入り?と聞いたら、15種類くらいあったので(笑)、ピスタチオと薔薇と一番人気を少しずつ求めました。
宿を提供して頂いている友人達へお土産に。


そしてまた歩いていくと、ずらり。
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これはー…見ちゃうなー笑
どこかに行くとピアスを探すのが趣味なので、ついつい。
ナザールボンジュ(青い目玉の魔除)のもやっぱりあったけど、デザインが本当に目ん玉みたいでやめたキョロキョロ
まーゆっくり探します。
気にいるのがあると良いなー。



一瞬、これは!!と思ったのが、こちら。
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踊る人のように見えるやつ。

これは…もしや…スーフィー教の…!!!
イスラム神秘主義の……!!!!

舞踏によって神との一体感を目指す団体なんだけど、これを飾りにするツワモノがいたとは。

高校時代大好きだった世界史の先生に是非見せたい。
授業中に舞踏の例を見せてくれた先生の姿が未だ鮮明ですチューラブラブ


意外にも存分に楽しんだので、帰途につきました。


明日は今日の分を取り戻しますので!
忙しくなりそう〜ニヤリ

日曜も開いているところは日曜にも行こうかな。
というのも、月曜と火曜は遠出の予定なので、猶予は日曜まで。


楽しみ照れ
明日は寝坊しないように(笑)


つづく!


≪ おまけ ≫
メトロへのマーク。
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非常に分かりやすくてお気に入り。