2020年あけましておめでとうございます。

一度は終わったブログではありますが、
ごくたまーに、Twitterでは文字数が
足りない案件をここで書こうと思います。
今回は『ランボー』について書きます。
しかも読者が映画を観ている前提で書きます。

私のブログは「ランボー」と「山猫は~」が
ちょいちょいネタになりますが、
サバゲが好きな人の鉄板映画なので
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今回のテーマはティーズル保安官です。
保安官たちのランボーに対する気持ちを
考察する事で、別角度から映画を見ましょう。

なぜ保安官はランボー逮捕に執着したのか?

それが職務だから?いえ!違います。

これにはきちんと理由があります。
この画像をよく見て下さい。
↑ティーズル保安官のオフィスです。
左後方に勲章が3つ飾られていますよね?

それぞれ陸軍殊勲十字章・パープルハート章・
シルバースター章という勲章です。
つまりこの保安官は元々陸軍にいたのです!

年齢的に朝鮮戦争。そこで3つも勲章を受けた
いわば!この田舎町の英雄だったわけです。

ところが浮浪者のランボーを逮捕して、
脱走された後、無線で「元グリーンベレー」
という物凄い経歴を知らされるワケです。

しかもティーズルより凄い数の受勲。
名誉勲章までもらっているときてる!!

その後の部下の態度に、注目してください。
「あいつタダ者じゃなかったんだ!」
「名誉勲章受勲者なんてスゴイ!」
「グリーンベレーって凄腕なんでしょ?」
「我々の手に追える相手じゃないです!」

これがかつての英雄、ティーズル保安官の
ボス猿としてのプライドを傷つけます。

朝鮮戦争の受勲者という唯一の自慢が
もう何の自慢にもならなくなったのです。

自分のブランドを根底から揺るがす邪魔者。
彼はこのベトナム戦争の英雄を始末しないと
自分の部下に示しがつかなかったワケです。

全ては自分の尊敬を維持する為の行動でした。
部下に「グリーンベレーより強い保安官」と
思われなくてはならなかったのです。
この田舎町の英雄としての虚栄心こそが、
事件を大きくさせた原因なのです。

つまり逮捕なんてどうでも良かったのです。
「保安官マジ凄ぇ!」と思われたかったのです。

なお、ジョン・J・ランボーの受勲データは

☆名誉勲章×1☆陸軍殊勲賞×1☆戦時捕虜章×1 
☆ベトナム従軍章×1☆シルバースター章×2
☆パープルハート章×4☆ブロンズスター章×4

合計14回受勲している超エリートです。
圧倒的に別次元です。


次に副保安官のガルトですが、
彼はなぜ?ランボーを虐待したのでしょう?
そもそも、警官が軍人を差別する。
同じ公務員同士で、ありえない話です。

しかもお互いに初対面ですよ。
ですがこれも、ティーズルが原因なのです。

ガルトも普段は冗談のわかる、
気のいい副保安官に過ぎませんでした。

ところが取調室でランボーの認識票に
気付いて、軍隊関係者だと知った途端に
態度を急変させてくるのです。
つまりこういうことです。
ガルトとティーズルは幼なじみでした。

しかしティーズルは朝鮮戦争で武勲を上げ
帰国後は人々に英雄扱いされ、讃えられて
田舎町のヒーローとして保安官に就任します。
さぞかし自分が、ジョン・ウェインに見えて
気持ち良かった事でしょう・・・。

一方ガルトは、そんなティーズルの成功を
ず~っと物陰から見ていたワケです。
面白いワケがありません。
しかもティーズルの恩恵で副保安官に
なることが出来たので彼に頭が上がりません。

「オレとアイツの何が違うんだ!?
たかが戦争に行っただけじゃねーか!」
きっと日頃からそう思っていたのでしょう。

もしかしたらガルトの好きな女の子が、
ティーズルに惚れていたかもしれません。
ティーズルの現在な妻は、ガルトが昔
好きだった人かもしれません。
小さな田舎町ではよくある話です。

ガルトの嫉妬と不満は延々と積もります。

そこに町の人間とは一切無関係な男、
ジョン・J・ランボーが現れます。
所持品のナイフをみて「象でも殺すのか?」と
アメリカンジョーク全開のガルトでしたが、
彼が元軍人だと知った途端にムカつきました。
ガルトは軍人を妬んでいるのです。
理由はティーズルが元軍人だから。

ガルトのティーズルに対する憎悪は
全てランボーにぶつけられます。

ティーズルに逆らえない小心者のガルトは
ランボーをティーズルに見立て虐待しますが
ティーズルの数倍強いスーパーソルジャーに
仕返しされ、脱走されてしまいます。

ここで、軍人が大嫌いなガルトは、
銃殺してでもランボーに勝とうとします。
理由はもちろん!ティーズルが憎いから。
でもそんな事、言えるワケありません。
ガルトは小心者のイキリおやじなのです。
丸腰の相手にも警棒を使って威嚇する、
素手じゃ戦えない完璧なヘタレなのです。

一方、ティーズルは井の中の蛙ですから
ガルトを察してやる脳ミソがありません。

挙げ句の果てはガルトが死んだ後に、
「お前に何がわかる?ヤツとは親友だった!」
などと、お花畑ぶりを発揮するワケです。
一番わかってないのは!この保安官なのです。

「そう思ってんのアンタだけだから!!」
部下はティーズルがガルトに嫌われている事を
ずいぶん前から知っていたと思います。

きっとガルトは毎晩部下たちを飲みに連れて、
ティーズルの悪口をぶちまけていたのでしょう。

だから部下はみんなティーズルとは、
若干の距離を取って接しています。

州警察のカーン長官に報告をする際の態度で
その関係性がわかります。彼らはティーズルの
ワンマンぶりを以前から恐れていたのです。
でも、この勲章3個の朝鮮戦争の英雄は、
その辺の事情が飲み込めていないのです。

『全ての部下は俺を慕っていて、
街の人々の尊敬は、全て俺に向いている』と
たった一人で勘違いしまくっているのです。

だからこそ、会ったばかりのランボーに平然と
恥ずかし気もなく「俺の町」など言えるワケで
全くもってジョン・ウェイン気取りの
天然勘違いバカなのです。

最後には嫌がる部下を危険な追跡に駆り出し
自分の栄光に固執した結果、大惨事に発展。

勲章14個のベトナム戦争の英雄に
こう言われてしまうワケです・・・。
「山じゃ俺が法律だ・・・調子に乗るな」

まさにその通りでありまして、全てはこの
調子に乗り過ぎたティーズルが悪いのです。

保安官たちへの考察は以上です。
これを踏まえて「ランボー」をご覧下さい。

おそらく映画の視点が変わると思います。

面白かったら、また思いついたときに
ブログを書きますね(*・ω・)ノ
今から公開が待ち遠しい。