これまで20年近く、あまりフォーマットにこだわらず、様々な場所で原稿を書いてきたが、案外ネット上で公開される原稿というのは書いてこなかったような気がする。

自分の中には、ライフワークと呼べる太いテーマがあり、枝のような興味関心にこれを仮託するようなスタイルで原稿にしてきたが、その中で「旅」に特化した原稿を一箇所に集めておこうと思い立ち、この春先にアーカイブのような、HPのようなもの−「旅情奪回」−を立ち上げた。
「旅情奪回」というタイトルは、今から10年ほど前に本を書いた時すでに頭にあった言葉で、何らかの形でこのコンセプトにコンテンツを与えたいと思ってきた(旅行記の企画にしようとしたこともある)。特に、「奪回」という言葉にこだわっているのは、記憶でも思い出でも故郷でも、自然に失ったものより無理矢理に奪われたものならば、どのような方法を使っても取り戻したいような、放っておくこと能わざる「何か」があるといつも考えてきたからだ。
SEOだとか、ランキングなどというものよりも、デザインとセットで一つの作品、という思いが強く、ファイル自体にタグを埋め込むこともできないことはないが、当面は生のpdfデータという形で原稿ファイルをアップしている。あくまで不定期、どのくらいの頻度で、いつまで続けるか決めていないが、これも一つの作品集として残して行こうと今は考えている。

***********************************

旅情奪回 |  文筆家 太田圭のコラム&エッセイ

今や、「旅情」そのもののリアリティが希薄化している―。文筆家/アートディレクター/産業カウンセラーの太田 圭が送る、旅、時間、場所、記憶…をめぐる読み物あれこれ。

旅情奪回

 

ご興味を持ってくださる皆さま、どうぞご一読ください。(了)