2017年7月23日、ダホンちゃんで近場を徘徊した際に見つけた橋をご紹介。あ、けっこう久々なので補足しておくと、我がダホン製折りたたみ自転車をダホンちゃんと呼んでおりますの。
タメなしで、ドン!
ここは、栗東市上鈎(かみまがり)。
この手の橋、地域によっては珍しくないんだろうけど、我が在住エリアでは初めて見つけた。
場所はコチラ。
で、この構造物…なんだかおわかりだろうか?
予告篇で見事Courrie_Convoyeurさんが正解され、投げキッスは固辞されたが(爆)、これは、
陸閘(りっこう、りくこう)。
いや、実は正式に陸閘と呼んでいいものかはわからないんだが。
というのは、ウィキ先生によると、陸閘とは、「河川等の堤防を通常時は生活のため通行出来るよう途切れさせてあり、増水時にはそれをゲート等により塞いで暫定的に堤防の役割を果たす目的で設置された施設」ということで、この物件についていえば堤防じゃなくて橋だから、その点で陸閘と呼んでいいのかが不明、というニュアンス。設備の目的としては、完全に陸閘とみなしていいものだ。
これを稼働させるような事態がないに越したことはないに決まっているが。
きっと当番が決まってるんでしょうな、町内会か自治会あたりで。責任重大やなあ…。
川の名は、葉山川。
当然ながら、陸閘閉鎖時には橋も水没する前提の造りになっている。
実際このあたりの葉山川、
両岸の住宅地よりも少し高い天井川ぎみになっている。
この感じを見ると、ガチでここ数年のうちにも何度か稼働したんだと思われる。昨夏の台風時とか。
いや~、近場にこんな橋があるとは。
うれしい発見だった。残念なのは、お名前もお誕生日も不明なこと。
で、実はここの下流側には、より興味深い遺構を残す橋があった。
そこを登ったとこなんだけども。
はい、この橋。
場所コチラ。遠くに見えているのが、先ほど紹介した橋になる。
で、興味深い遺構というのは、写真左端に写りこんでいるやつなんだが…。
この、二本の石柱。
これは、親柱ではない。
明らかに刻まれた溝。
板などを落としこんで区切る(封鎖する)ための溝。これは水門なんかでも良く見るやつ、いわゆる「角落とし」だ。
二本の間の路面に横たえられた石には、四角い穴が二か所開けられているのがわかる。これはおそらく、有事の際にはここにも石柱を立てて、三枚の板で封鎖していたんではないだろうか?面積の広い一枚の板よりも、三面に分散したほうが水圧に耐える力が強い気がするので。
この遺構、いったいいつごろのもんだろうか。
角落としが機能するには、当然ながらその両側にも堤防なり仕切り壁なりの存在が必須。その痕跡が全く見られないということは、はるか昔の河川改修で失われたのか、それともこれが「実は角落としじゃない」っていう、めっちゃ紛らわしいオチなのか。
郷土史料を調べれば、もしかしたら何かわかるかもしれない。
まあ、調べないんやけどね(笑)。
以上、治水の努力への想像力をかきたてる、新旧の橋二題でございました。