旧・深谷隧道 【1】(和歌山県田辺市鮎川~深谷 | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

2014年1月4日、おっさんの逃避行・紀伊半島彷徨2日目。地図上の穴表記をもれなくシバく!ってこと以外はノープランで海南市から動き出した初日の3日は、それがかえって仇となり、あんまり面白くない物件多数のまま終了して若干不完全燃焼ぎみ。
 
コレはいかん!そうそう気軽には来れない紀伊半島西部、ここは行きたい物件最優先で動かないと!
 
というわけで、御坊の天下一品でディナーをとってから明日に備えて移動、道の駅ふるさとセンター大塔にて野営。明日のメインターゲットは4か所。その道中でいろいろ面白いものもあるだろうし、楽しみだ!
 
 
 

 
 
 
 
そして翌4日、8:59AM。やってきましたメインターゲット2か所目の入り口へ。
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ここは和歌山県道221号市鹿野鮎川線、鮎川地内。左に見えるは新深谷トンネルだ。そして自分の目的地は、当然右端の旧道の先にある。
 
 
現在地はコチラ。
 
 
 
この旧道、この日走ったあまたの旧道廃道に比べれば状態は極上の部類だったが、高度感がハンパなかったりなかなか面白かった。画像数枚を費やしてご紹介しよう。
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そして、
 
 
 
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キタ。
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和歌山県道221号市鹿野鮎川線旧道・
深谷隧道。
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イイね~!両側の石積み擁壁もまた素晴らしいじゃないか~!
 
 
 
殺風景なコンクリポータルだが、こんだけ経年感があると味わいあるねぇ!
 
扁額があるようだが…?
 
 
 
ブレてて申し訳ないが…えーと、
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祖 国 再 建 …ですか?そして左端には年号が書いてあるが、ブレが…(泣)。昭和二十ナントカですな…。
 
 
 
昭和42年全国隧道リストによると、竣功は昭和24年とある。「祖国再建」というのは隧道の扁額としてはかなり意外な文言だが、建造時期から考えると真っ当と言えるのかもしれない。
 
 
また同リストでの車道幅員は3.0mで、摘要事項として「拡幅工事中」とあるのだが、「平成16年度道路施設現況調査」でのスペックは3.5m。たった0.5m?ホンマかな~。
 
 
なんにせよこんなスペックで、1999年末に新トンネルが完成するまでバリバリの現役県道の隧道だったのだから恐れ入る。
 
 
 
 
そんなことよりも。特筆すべきはその長さ。実に641mもある。しかもこの幅員で(ちなみになぜかS24年の隧道リストでの延長はさらに長く、654.0m。13mもの誤差はどういうわけだ…?)
 
 
まあ結果として、
 
 
 
 
 
 
こうなる。そして
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キタコレ。無照明。で、向こうの明かり一切見えず。
 
 
 
ゾクゾクするねぇ~!ちょっと入ってみようか。
 
 
 
 
 
 
30mほど進むとコンクリ巻き立ては終わり、素掘りのモルタル吹きつけへと変化する。
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もちろんコレはフラッシュ・オン画像。我が極貧マグライトだけだと、
 
 
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効っくぅーー!!
 
予告篇でも書いたが、これでも明度をいじって多少明るくしてるのだ。けっこうな達成感のあったココでさえ、その延長は430.4m。いやーイカツいわー。
 
 
 
次回、魅惑の洞内ワールドへ。
 
 
 
【2】へ続く。