知恩院門前の廃橋 (廃) (京都市東山区石橋町~林下町) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

年間五千万人以上もの観光客が訪れる、世界有数の観光都市・京都。そんな京都の市街地ど真ん中に「ある」んですな~、廃橋が。まさに「ええーー!」の世界。
 
 
 
街中廃橋あるある(笑)としては、橋台だけが残っていたり、もしくはかつて存在していた(or 架け替えられた)橋の親柱だけが保存されていたりとか、そういうのはしばしば目にする。しかしコイツは違う。
 
 
 
 
廃橋は数あれど、こんな街中にガッツリと架かってる廃橋は寡聞にして知らない。
 
 
 
 
 
京都はわたくしの故郷でもあるし、ここになんか橋があるのは感覚的に知ってたが、撮影したのは2011年6月4日。
 
 
 
場所はコチラ。
 
 
 
街中っぷりがおわかりいただけるだろうか?浄土宗総本山である知恩院門前からほんの30mほどのところ。当然大勢の観光客や地元住民が行き交うエリアだ。
 
 
 
 
そんな廃橋を、まずは西側から。
 
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しっかりと封鎖されている。残念ながら親柱に何らの表記なく、名称などもまったく不明だ。左の親柱は失われてるし。だがこの橋、明らかに(狭いながらも)自動車も通れる幅員を確保している。
 
 
控えめに掲示されている札には、「ごみを捨てないで下さい 美しくしましょう 総本山知恩院」と。
 
…。通行止め表示とちゃうんかい!(笑)
 
 
 
いや、でもこの表示は重要な手がかりかも。知恩院の名前で掲示されているということは、この廃橋も知恩院の所有なのかもしれない。ちなみに向かいに見えているのも、確か知恩院の関係者用駐車場だったように思う。
 
 
 
 
左サイドから。
 
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欄干手前側が損失している。
 
 
 
 
続いて右サイドから。
 
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皆様にはこの橋、どう見えるだろうか?わたくしの目には、昭和初期…ヘタしたら大正末期あたりの古橋に見える。
 
昭和21年に米軍によって撮影された航空写真では、少なくともこの場所に橋が架かっているのが確認できた。もちろん同じ橋とは限らないけど。
 
この人造石と鉄のハイブリッド具合が、なーんとなく伏見区の琵琶湖疏水に架かる上板橋(大正15年)あたりと似た雰囲気を感じるのよね~。
 
 
 
 
 
 
次に対岸へ回り込む。
 
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こっちはもう全面的にフェンス封鎖。でも扉が付いてるなあ。残念ながら、いずれの親柱にも一切なんの表記もなかった…。左に見えている橋は、マンションへのエントランス橋。
 
観光客を乗せて行き交うタクシー。向こうにバスが走っているのは東大路通り。左(南)へ300mも行けば八坂神社の石段下という、まさに観光エリアのど真ん中。ロケーションの特異さを感じていただければ…。
 
 
 
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うん、明らかに古いわこの橋。
 
実は左端にチラッと写ってるが、長靴さえONすれば、白川へ降りることができるポイントがある。つまり、この橋を下からチェックすることも十分に可能なわけだ…
 
 
 
 
 
 
 
メンタルさえあればな!(爆)
 
 
 
 
 
師匠方と違って、わたくしのガラスのメンタルでは、この場所で昼日中にじゃぶじゃぶ長靴で降りるとか、ちょっと無理(笑)。そんな自分を変えたい…(ぇ
 
そのうち、早朝あたりに…
 
 
 
 
 
 
最後に、知恩院門前橋から見た廃橋。
 
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ごく自然にしれっとそこに居るなあ(笑)。現役でござい、と言わんばかりに。
 
 
 
 
 
 
 
 
以上、考察を深めることもなく、完結。