こほろぎ橋 (兵庫県西宮市大井手町~相生町) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2012年5月5日。この日は兵庫県西宮市の越木岩神社というところに嫁さんと行った(なんでかは忘れた・笑)のだが、ついでにぜひ寄りたい橋があった。
 
 
苦楽園口の駅から夙川沿いを下ってきて・・・
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あった~、懐かし~・・・
 

 

わたくし実は大学の4年間、この夙川に下宿住まいをしておりましてね。ここらじゃなくってもうちょい西、芦屋市との境近くやったけど。貧乏学生のくせになんてハイソなとこに住んでたものよのう・・・(笑)。
 
もちろん当時は橋なんて興味もなかったけど、それでも夙川駅の梅田方面ホームから見えるこの橋は、なんとなく記憶に残ってた。
 
卒業以来20年以上ぶりに帰ってきたこの日、思い出してやって来たわけですよ。
 
 
実は、住んでた頃には、渡ったこともなかった。なので、実質この日が初対面。東側から、
 
 
どうも、こんにちは!
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おおぅ、端正!
 
まさか、こんなステキ橋だったとは!期待以上!
 
 
 
 
 
まずはなんといっても、このささやかな小橋にあるまじき、
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オベリスク頂く堂々たる親柱。
 
人造石製のようだが、ありがちな剥落や欠損は見られない。非常にいい状態。
 
 
向かって右の親柱には「しゅくがわ」と。
 
 
そしてこの左側には
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「こほろぎばし」と。
 
この銘板はオリジナルじゃなさそう。人造石にマッチしてないのが痛い。
 
ちなみに対岸の親柱もひらがなでの河川名と橋名という組み合わせ。わたくしの欲するお誕生日情報は得られなかった。残念無念。
 
 
しかしこの橋、それなりに古そうだ。大仰な親柱や低い(いや、低すぎる)欄干、そしてそれらが人造石仕上げであることなど、状況証拠的にそのような印象を受けた。
 
 
そしてコレ、
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このフォルム。
 
そこはかとなく、大正橋梁のかほりがする?(笑)
昭和30年代なんておもしろくないオチも有り得るが、個人的には戦前橋、ヘタすりゃ大正橋梁の可能性もゼロではないと思う。

 

 
そしてこの謎の型式。
 
これ一見すると上路アーチだけど、実際には桁橋だよな~?だって、荷重は実質的に橋脚が支えてるもんねえ。
 
もちろん多少は、
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アーチも分担してるだろうけど。鳩程度以上の荷重は(笑)。
 
うーん、イメージ的には三径間桁橋の中央スパンが上路アーチ、って解釈になるのか?
 
なんでこんな妙なことになってるんだろう。アーチの根元に後付けの施工をしたのかなあ・・・。
 
 
 
そうそう、この橋、
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自動車は通行禁止であります。
 
なんか自転車歩行者用の橋って、心にゆとりを持って眺められる。しかしこの鳩、動かんな・・・(笑)。
 
 
 
西側より。
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東側と違いなし。
 
 
 
欄干のズーム。
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このなまめかしいラインが、よろしいですな~。
 
 
この後、嫁さんとランチ。嫁さんとは学生時代からの付き合いなので、二人ともに思い出があるわけなんだけど、阪神淡路大震災を経て様変わりした場所もあり、寂しいような新鮮なような、不思議な感じだった。
 
 
ランチ後にはもう一本気になってた橋を見に行ったが、それはまたの機会に。
 
 
 
以上、完結。