2011年6月1日。この日のことは初めて記事にするのだが、房総の隧道王子ことまききさん(最近はサイトをほったらかして遊び呆けて…いるのか仕事がお忙しいのか…笑)と合同探索。
…ってほど大したもんでもなく(笑)、JR外房線大網駅待ち合わせで、わたくしの未探索エリアを連れ回していただいた。
そんな流れで「イイ隧道あるぜ?」と(いや、そんな口調じゃないけど)、地図には隧道表記も何も書かれていないところへ連れて来ていただいたのだが…
のっけから…
ああ~…房総よねぇ…って光景を(笑)。
いやもうね、ナチュラルに穴がありすぎなのよ(笑)。
ここは、金谷三区公民館という公共施設横の駐車スペース。その裏手のゴミ捨て場脇に、臆面もなく穴が開いておる。関西の感覚では信じがたい情景だが、これがごく標準的な房総クオリティ(笑)。
ご覧のとおりの完全人道サイズの隧道で、穴の脇にあるデカイ看板は、ゴミの分別と出し方のもの(笑)。
普通に立って正対した感じがコレ。
低い。そして照明もない。けど、コレは…。
まずは、入洞。
おおお~。
低いし照明もないけど、堅く締まった洞床を見れば、全然現役で使われているのがわかる。
けっこう扁平に見える洞内だが、完全に安定しておりまったく崩落の危険は感じない。特筆すべきは、横穴がいくつもある…ように見えるが、
まききさんの強力照明に照らされた洞内をよく見ると、実際は
奥行きはほとんどない。
こういうのって、かつて防空壕としても使われていた隧道に多いように思うが、ここもそうだったのではないか、と。状況証拠もあるのだが、それはまた最後に。
振り返ると…
はい、強力照明は、まききさんの隧道探索用スペシャルマッシーン、テリオスキッドのルーフ照明でございました(笑)。
そして、反対側をズーム。
素掘りながらの、扁平かつなめらかなアーチ。
このテイストは、房総ならでは、ですなあ。美しい…。
まず見られない、
関西圏でこのテイストは。
さあ、
抜けまする。
もちろん道は続き…
木立を抜けて続いている。
ここで航空写真を。
中央のマーク部分が隧道。こうして見ると、確かに北側の集落からは公民館含めて近道になる。
ただねぇ…普通は山を越えてくるのよ、こんな低い山ごとき。
いともあっさりと隧道掘っちゃうのが、房総クオリティの真髄(笑)。あるいは…防空壕を戦後改造して隧道にした可能性もあるけど。
この時に「うわ!八つ墓村やん(笑)」と思っていたのは、内緒…でもないか。現地でも言ったような(笑)。
ちなみに右手に提げているのは、氏のハンドメイドによる特殊照明!こうして見るとテールランプまで点いてるのね。芸が細かい(笑)。
さて、改めて、北側坑口を。
イイわ~。
房総のヒト、見慣れてるんだろうけど、それは贅沢ってもんですよ(笑)。近くに欲しいわ~、こんな隧道(笑)。
いや~、ステキすぎるわ、房総。
戻ります。
いや~、コレが普段使いされてる隧道だっつうんだからタマリマセンな。
さて、冒頭の金谷三区公民館駐車スペース脇には、他にもこんなものが。
隧道向かって左手のほうには、
煉瓦で大雑把に封鎖された穴。
それともう一つ、封鎖された穴があった気がする。
そして、冒頭の写真で右側に駐車している車たちの背後にある倉庫。
そのさらに裏手には、
三連の穴!
でも、内部を探ってみると、
奥行きは浅く、しかも横穴でつながっていた。
先ほどチラッと書いた「状況証拠」ってのが、これらの穴たち。どうやら防空壕として掘られたものらしかった。
中には、このように
本格的な部屋状になった部分も!
ほぼ往時のままで残っていると思われるこれらの防空壕、隧道とはまた違った意味で興味深く観察した。
最後に…
お手製の照明で防空壕奥を照射する、まききさんの雄姿!
オチ的に使うな?
いやいやそんなつもりはモートーございませんよ?
ぐふふ。
以上、完結。
しかし…いつの間にやら大網白里町って、市に昇格していたのね~。