6月13 日曜日 二部


舞台に向かい右寄りの二人掛けテーブル席、

舞台からは左手正面


一部で取得した流れを胸に

改めて気持ちの高揚する最終列車へ乗車



ギターを伴う3曲に再び同じく、それ以上に‥大きく満たされます。



通して歌うことが最後となる寂しさを語る五郎さん。


なんかもう、こっちもいっぱいいっぱいです


・・・



全てを物語る寂しくも穏やかな

雨のガラス窓」からはじまり、


出会い〜しあわせ〜不安〜決意


一つひとつの楽器の音色が

歌声と詩と絡み調和し、物語を進めていきます。




そして



「訪問者」


軽快ながらもうねるような旋律、高音と低音行き交う歌声に物語の佳境へと巻き込こまれていきます。


こんなに素晴らしい演奏と歌声、でもこの1曲では成り立たないというなんとも贅沢な、このアルバムを象徴するような曲ではないでしょうか




「愛すれどさびしく」


あなただけを愛してきたのに


このフレーズが聴きたくて、

でも聴くのがこわくて


 やはり、素晴らしい歌唱でした

 やはり、胸締め付けられました




矛盾するようですが

ストーリーに重きは置いていません。


あえていうなら‥本来の年齢設定は分かりませんが当時の五郎さんを投影してハタチ前後、若い男性が憧れから愛という思い込みの深みに溺れ、別れまで含めて、これが彼の人生における恋愛の始まり〜とても大事な瞬間に立ち合ったような。


この物語から可哀想とか理不尽とかは感じなくて(恋愛なんてみんな可哀想で理不尽、ですよね。ん?そう思ってるわたしが可哀想な人なの?)、それよりも全ての人が経験できるわけでないピュアでディープな喜びと悲しみを得て、この青年に遠くどこかに『おめでとう』な気持ちなのは、15歳当時の私とはちがう現在のわたしです。


最後の方で会場にも涙する様子があちらこちらにありました。

これはまさにひとつの珠玉の映画の終わりのような空気感でした。


ストーリーに涙する人もあったでしょうし、五郎さんの魂の歌唱に感極まった人もあったでしょう。


そのどちらとも言えない涙が私も終盤にツラツラ流れてしまいました。



なんだろう、演奏全体の完成度にわ〜‥っと包み込まれたような、理由なき感情に心揺さぶられた そんな感じ




「雨あがりの街」


世界からとり残されたような孤独

虹 そよ風 濡れた街路樹


孤独の塊にそっと寄り添う未来が見えるような見事な終わりでした




すべての詩と曲 演奏と歌声

いま改めて

ありがとうございました。