子ども・子育て新システムの基本制度(案)要綱を考える
新聞をはじめメディアで、新システムに関する記事が増えてきました。昔から日本では、法律や政省令の内容がほぼ実施が決まりかける頃になって騒ぎ出す傾向があるようでして。
今回は、保育園の設置基準についてです。このブログに興味のある方はすでにご存知のとおり、保育所の設置基準というものがあり、児童福祉法に基づいて「児童福祉施設最低基準」という厚生省令で、助産院・乳児院・母子生活支援施設・児童厚生施設等と並んで設置基準が決められています。
よく見かける「乳児室の面積は、乳児又は前号(満2歳未満)の幼児一人につき一・六五平方メートル以上であること。ほふく室の面積は、乳児又は第一号の幼児(満2歳未満)一人につき三・三平方メートル以上であること。 」という基準は、この省令で定められています。
この省令には、他にも「保育士の数は、乳児おおむね三人につき一人以上、満一歳以上満三歳に満たない幼児おおむね六人につき一人以上、満三歳以上満四歳に満たない幼児おおむね二十人につき一人以上」ろいう規定もあります。
この政省令ですが、法律と同様の効力を有しますので、子育てには結構重要な内容にもかかわらず知られていません。法律と違って、国会での審議がないため融通性があるのが利点のようですが、時の権力(大臣)の考え方次第で安易に変えられる危険性もありますね。
この基準が新システムではどうなるかということが主題です。
新システム基本制度(案)要綱には、この基準については何も記載がありません。ということは、事業者が自由に建物を設計して(もしくは借りて)保育園を運営するということができることになります。(市町村が独自に条例を定めることがあるかもしれませんが、稀と思われます)
ここでも、保育の質という問題が出てきます。この設置基準は、最低基準ですから国の関与で最低基準が全国一律で守られています。この基準がなくなると、充分な保育室の面積を確保しない(できない)事業者が保育園経営に乗り出すことが予想されます。(比較して)広い空間での保育と狭い空間での保育は、広い空間でのびのびと保育するほうが子どもの成長にとって良いことであるのは間違いありません。
保育士の数の問題も同様です。事業を運営する側にとって、人件費は経営に占めるウエイトは大きな比率です。今の日本で、いかに人件費を抑えるかに苦心するのは必然です。当然に、雇う人を少なくしよう、アルバイトや短期・有期雇用にしようということになります。
この国が決めている最低基準があるから、保育の最低限の質が保たれていると言ってもよいのではないでしょうか。
次回は、保育に欠けるという問題について。いつ書ける(欠けるではない)かは不明。