小林信彦さんの逝去に関するニュースに寄せられたコメントを読みました。いつも読んで後悔するので、読まなきゃ良いのですが、私の予想以上にコメントがたくさん入っており、どんなもんかと見た私がバカでした。
だいたい、いくら誤変換かもしれませんが、合掌を合唱と書いているのが数人おり、さらには、ビールのコマーシャルがどうのこうのと書いていたので、なんのこっちゃと思っていたところ、落合信彦と間違えているのです。こちらも、ひとりやふたりではありませんでした。
こいつらは、人の死を何だと思っているのでしょう?知らねえなら知らねえで、黙っていろよ。私も頭が良いほうではありませんが、ここまでバカが多いとは思いませんでした。
前置きが長くなってしまいましたが、小林信彦さんにはいくつもの顔があり、小説家、コラムニスト以外にもかつては放送作家もしておりました。
世間一般では、「唐獅子株式会社」が有名ですが、私には「夢の砦」、「極東セレナーデ」、「紳士同盟」、「怪物がめざめる夜」、そして「ビートルズの優しい夜」が大好きでした。
「怪物がめざめる夜」は、カリスマ的な人気を誇るタレントが、世間を扇動するお話で、まだインターネットがない時代に、今の世の中を予見するようなお話でした。
私が一番好きな「ビートルズの優しい夜」は、いくつかのエピソードが紡がれているのですが、そのひとつひとつが秀逸でした。
また、映画やエンターテイメントを見る眼は超一流で、昨日頂戴した、二番煎じさんのコメントにもあったように、和田誠さんと双璧でした。だから、ふたりの連載があった頃のキネマ旬報は面白かったのです。
私はよく、ドラマのキャスティングを妄想しますが、これも小林信彦さんの影響です。小林さんは、自著である、「唐獅子株式会社」を映画化するならと、自分でモデルを想定していたのです。
主人公の昔気質のヤクザ、黒田が菅原文太、腹心の色男の原田が沢田研二、元プロレスラーのダーク荒巻が山城新伍、そして親分が若山富三郎でした。そのことを想定して読むと、余計面白いのです。
ちなみに、その後東映で映画化されますが、主人公を黒田ではなく、ダーク荒巻に、しかも元ボクサーに変更しました。演じたのが横山やすしだからです。
黒田は伊東四朗、原田は桑名正博、親分は丹波哲郎でした。それなりに豪華で、丹波哲郎など適役でしたが、いかんせんストーリーが無茶苦茶でした。
ニュースなどでは、同じ日に訃報が発表された、村上龍ばかりが報道されましたが、私には小林さんなのです。
※追記
たった今、「サンデージャポン」で、太田光が、小林信彦さんについて語りました。
小林さんのコラムを単行本にした時に、爆笑問題のイラストを表紙にしたのですが、そのイラストを書いたのが、和田誠さんでした。小林さんに評価され、和田さんに描かれた。これで、自分も一人前の芸人になったと思ったというのは、偽らざる思いでしょう。